映画甲子園受賞作品をご紹介
国内最大の高校生の自主制作映画コンクール
『高校生のための eiga worldcup』は、高校生であれば誰でも参加出来る自主制作映画のコンペティションとしては、国内最大の規模を誇っています。
提出していただく作品には、自由部門と規定部門があり、自由部門は毎年必ず設けられますが、規定部門は、その年によって内容が変わることがあります。
応募開始は、8月1日。
エントリー、作品提出の締め切りが10月1日。
その後、第一審査を通過した作品の中から選ばれます。
最終発表は11月23日。
その日、表彰式も開催されます。
その、映画甲子園に所沢市三ヶ島にある埼玉県立芸術総合高等学校がエントリーしました。
高校生のためのeiga worldcup2018 自由部門最終結果
世界中からエントリーされた作品の中、見事埼玉県立芸術総合高等学校の作品が受賞しました✨
【最優秀女子助演賞】
セイル/木島優香役の岩田日菜子さん
帆は千の風任せ 映像芸術科 熊捕聖奈さん
最優秀女子助演賞の作品が、最優秀美術賞も獲得💡
【最優秀美術賞】
予告編
お風呂に入るのが好きな猫と、お風呂に入るのが嫌いな猫。
その2匹は、同じ状況でも、幸せに感じられるかは別です。
それは仕方ないしどうしようもない事。
だって、経験も、思想も、感覚も違うのですから。
そういう意味では、その2匹の猫は、別の生き物同士である、と言えます。
ではその別の生き物になる事が出来る、シェイプシフターを知っていますか?
実体はなく、自身の姿を別の生き物に変えられる、空想上の生き物です。
本作品は、幸せそうな少女と、その少女になりたいシェイプシフターの二人がメインとなっています。
少女のモデルは私です。
共感する事はできないかもしれません。
でもそれは、モデルである私とあなたが、別の生き物であるから。皆さんには、少女にとっての幸せと、シェイ プシフターにとっての幸せとは何だったのかを考えてみて欲しいです。
そしてそれについてどう思ったのかを感じて下さい。きっと、あなたにとっての幸せも少し見えてくるはずです。
誰かと違って良いんです。
あなただけの幸せを、感覚を、大切にして下さい。
作中に登場する主人公の部屋は、学校にある何も無い和室に、ベッドや机を1から運んで部屋作りをしたり、主人公が描いている絵を、夜中まで描き続けて完成させたりしました。他にも、衣装や小道具、色、演出等細部までこだわった作品です。クラスメイトを連れて、ミニバスを借りて千葉の海までロケ撮影にも行きました。是非、楽しんで観て下さい。
【佳作】
「ごめん」
埼玉県立芸術総合高等学校 映像芸術 伊堂寺夏鈴さん
逃げる真斗。追う翔太。彼らはなぜ走っているのか。
「灯火」
埼玉県立芸術総合高等学校 映像芸術科 熊捕聖奈さん
進路相談の順番を待つ舞。彼女は歌手になりたい。
一方その頃、進路相談真っ最中の哲也は、芸人になりたいと先生に告白した所、あまり良い顔をされなかった。
そして、舞の夢への炎は、友人による発言によって消えかかっていた。
その様子を、進路相談が終わった哲也は静かに聞いていた。短い時間の、小さいけど、確かな、それは灯火だった。身近なテーマで、何気ないセリフが、実は深い意味を持っていたりする、そんな作品です。
画角や色味、光と影に気を配りました。高校一年生の頃に制作した、思い入れのある作品です。楽しんで観て下さい。
「金次郎の夏」
埼玉県立芸術総合高等学校 映像芸術科 千葉竜生さん
主人公は憤っている。
なんとも不毛な毎日に。
うんざりするような親に。
怠惰な友達に。
何より全く行動しない自分自身に。
どうせこんな感じで高校生活は続くのだろうと思っていたが、ひょんなことで車に轢かれかけた松本佑を助けたときから、自分の中で何かが変わる兆しが見えた。静かにゆっくりと、しかし確実に主人公は良い方向へと変わっていく。
主人公は言う。「あんた、二宮金次郎みたいだね。もし今生きてたら、あんたみたいだなと思って。あんたみたいに危ない目にあってると思うし。でもきっと轢かれてるよね」
松本は笑う。「二宮金次郎….」主人公に奇妙な好意が芽生える。それはきっと恋なんかじゃ無いけれど、きっととても良いものだ。
「花咲く今日は」
埼玉県立芸術総合高等学校 映像芸術科 宮島遥夏さん
この作品は、鼻づまりに悩む野々村風(ののむら ふう)こと主人公と、「風ってもしかして俺のこと…」という相川湊(あいかわ みなと)の勘違いが作り出すコメディードラマです。
人はみんな考えていることも行動もバラバラなのに、どこかで偶然それらが助け合っていることがあるから今日があって私がいるのだと思います。
そんな世界を表現しました。
「助けてくれるヒーローはもしかしたら隣にいて、人はぐちゃぐちゃなまままっすぐいきてる」という小学生の私が日記に書き残した文章は、この作品を撮ってさらに自分にとって深いものとなりました。
【地域産業おこしの会賞】
うどんでつながる所沢
埼玉県立芸術総合高等学校 映画部 加藤花奈さん
所沢の食文化を伝えるために、取材や実習を重ねて実際に体験することで作品の幅を広げていきました。所沢のことを知らない人もたくさんいると思いますが、この作品を見て所沢の良さを知って、ぜひ足を運んでほしいと思います!
11月23日(金・祝)に東京工芸大学・中野キャンパスメインホール(芸術情報館)で行われた表彰式の様子です。
最優秀美術賞「帆は千の風任せ」の表彰
来年以降も芸術総合高等学校の生徒さんが活躍されると思うので、今後も目が離せませんね。
頑張れ!高校生!!