角川武蔵野ミュージアム  親子で本棚パーツ製作に挑戦!


本の樹林をイメージ「武蔵野回廊」
新ランドマークを地元住民と一緒に!

▲木工教室午後の部「みんなで<武蔵野の本棚>をつくろう」に参加した所沢の親子10組と講師を務めた「石巻工房」のスタッフのみなさん

 

10月4日、所沢の新たなシンボルとなる「角川武蔵野ミュージアム」内に設置される本棚を、地元所沢市の親子に参加してもらって一緒につくりあげる木工教室「みんなで<武蔵野の本棚>をつくろう」が開催されました。

取材 2020年10月4日 成田知栄子


「武蔵野とは何か?」を説き明かす
300冊の選書の展示パネルを製作

▲木工教室の講師「石巻工房」の家具職人による作業説明の様子

 

 

角川文化振興財団は、10月4日、「ところざわサクラタウン」近隣に住む親子を招待し、角川武蔵野ミュージアムで木工教室「みんなで<武蔵野の本棚>をつくろう」を開催しました。

「角川武蔵野ミュージアム」では、一部エリアがプレオープン期間として10月15日まで公開になっているところもありますが、11月6日(金)のグランドオープンに向けて準備中。今回の木工教室イベントは、所沢の新たなランドマークになる「角川武蔵野ミュージアム」の一部を、地元住民と一緒に作っていくという意味が込められています。

製作したのは、同館5階「武蔵野回廊」に設置する予定の本棚のパーツの面陳パネル。面陳パネルとは、本の表紙を見せて陳列するための譜面台のようなパネルのことです。

▲樹林を演出する「武蔵野回廊」の本棚完成イメージ図

 

 

「武蔵野回廊」の本棚は、「角川武蔵野ミュージアム」を設計した世界的な建築家・隈研吾さんがデザイン監修を行ったもので、武蔵野の雑木林のように本で樹林を表現するイメージになっているそうです。この本棚をつくる材料は、埼玉県産の西川材。「武蔵野回廊」には、民俗学者で知られる赤坂憲雄(あかさか・のりお)さんが厳選した「武蔵野をたのしく読み解く300冊」が面陳パネルで展示され、武蔵野の地域文化や埋もれた歴史に光をあて「武蔵野とは何か?」を説き明かす<知の樹林>空間が創造される予定です。


石巻市の家具職人が所沢っ子に教えた
DIYの楽しさと体験の大切さ

 

木工教室の講師には、東日本大震災をきっかけに宮城県石巻市で誕生した家具ブランド「石巻工房」の家具職人さんたちを招き、招待した親子は、ところざわサクラタウン内の「サクラタウン児童クラブ」と「所沢市立和田小学校」に通う、東日本大震災年の2011年生まれの小学校3年生を中心とした児童とその保護者、午前と午後の部合わせて19組38名。

はじめに職人さんたちから、電動ドライバーの使い方とコツの手ほどきを受けながら、道具の使い方の練習として、親子で1つバードハウスづくりにチャレンジ。

集まったほとんどの児童が、これまで工具を使ったことがない未経験者でしたが、講師指導のもと、小学生や未経験者には少々難易度の高い電動ドライバーを使ってネジくぎでパーツを組み立てました。

 

大きく重い電動ドライバーをうまく操れずに、はじめは引き気味だった子も、
「やり直しがきくから大丈夫!」
「それは失敗じゃないよ。上手くいかなかった方法が分かったんです」
など、家具職人さんたちが励ましながらコツをアドバイス。親子で力を合わせて練習用のバードハウスを完成させました。
わずか1時間後には、どの子も、ねじくぎや電動ドライバーを持つ手つきが板に付いたように見えるところまで上達しました。

そして、いざ、本番! 「武蔵野回廊」の本棚の「面陳パネル」づくりにチャレンジ!
電動ドライバーのコツを覚えた親子は、面陳パネルをいつくもサクサクと作り、午前の部と午後の部の教室を合わせて、面陳パネルは、目標の150枚あまりを完成させました。

 

▲できあがった面陳台は150以上に及びました

 

「はじめ怖かったけど、楽しくかった~」
「ぼく12枚作った」
「またおうちでも何か作りたい」

など、終了時には、どの子も自信に満ちた満足な表情に変化。

参加した保護者は、わずか2時間あまりの木工教室でのわが子の成長に感激の様子でした。

「工具は危ないので、触らせていなかったが、サポートしてもらえたので、初めて体験させることができた。これを機に家でもDIYを一緒にやってみたい」
「難しいことも挑戦させてみて、子どもの意外な一面を発見できた。体験は凄い!」
「本物の工具を触らせるのは初めてだったが、子どもはすぐにコツをつかんでできるようになった」
「所沢のシンボルの一部の製作に親子で関われてうれしい」
などとの感想が聞かれました。

完成した「武蔵野回廊」の本棚のお披露目は、「ところざわさくらタウン」のグランドオープンの日と同日の11月6日(金)の予定です。

 


角川武蔵野ミュージアム

https://kadcul.com/

〒359-0023
埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
所沢サクラタウン内
JR武蔵野線「東所沢駅」徒歩10分


この記事を書いた人

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成田 知栄子 Chieko Narita

ラジオ、テレビでの取材活動を経てフリーになり、ライターに転職。情報は「人と人とを繋げ、生活をより豊かにする」をポリシーに活動しています。記事情報が、誰かの何かにお役に立ちますように…。

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