所沢市初「市民ソーラー発電所」開所
所沢市初の市民共同出資による太陽光発電所
農業の振興と再生可能エネルギーの地産地消をめざすソーラーシェアリング(営農型)太陽光発電所
2019年12月1日、所沢市下富の山宇農園さんの菊芋、山わさび畑の上空3メートルのところにソーラーシェアリング太陽光発電所が開所しました。所沢市藤本市長ご列席のもと、一般社団法人所沢市民ソーラーによるソーラーシェアリング(営農型)太陽光発電所の開所式が行われました。
当日は藤本市長の参列もあり、多くの関係者が参加しました。
▲ 藤本正人 所沢市長の挨拶
《ソーラーシェアリング型太陽光発電所建設の経緯》
~所沢市民大学修了生が大きくかかわっている~
一般社団法人所沢市民ソーラーは、前身の「所沢・自然エネルギー普及研究会」で所沢の遊休農地を活用したソーラーシェアリング事業を志してきた。
2018年6月、三富新田で江戸時代から代々農業を営む山宇農園山崎伸一氏が、ソーラー発電に関心を持っていることがわかり、共同でソーラー発電所を建設する話がまとまった。
*山宇農園には、所沢市民大学22期「日本の農業グループワークチーム」が地元農家調査のため4年前に訪問していた。
2018年6月、所沢市民大学ファーム夏の収穫祭に、山崎氏が来賓参加。山崎氏は、所沢市民ソーラーの理事でもある市民大学ファーム代表からソーラーシェアリング事業相手探しの話を聞き、山宇農園圃場の提供を申し出た。
山崎氏は、近隣の「食の駅所沢店」(下富583番地)に栽培品を出荷しており、そこのソーラー発電設備に興味を持ち、「食の駅」を経営する高崎市のファームドゥ(株)農業王国(ソーラーファーム)を見学した経験があった。
そうして、ソーラーシェアリング事業を行うための農地が確定したため、「所沢・自然エネルギー普及研究会」10名で200万円の基金を拠出し、事業運営会社「一般社団法人所沢市民ソーラー」を2018年11月1日に設立。具体的な建設計画作成を着手した。
*この「所沢・自然エネルギー普及研究会」10名の中には、市民大学修了生の会ところざわ倶楽部の「傍聴席」「地球環境に学ぶ」サークルの会員が6名含まれており、その6名が一般社団法人所沢市民ソーラーの社員にもなっている。そして、東京電力への発電電力買い取り申請、経済産業省FIT設備認定申請を、(株)町田市民電力の協力を得て行い、認可を取得した。
最大の難関は、1級農地の上にソーラー発電設備を設置するための農地法にもとづく許認可取得であった。
当法人品川代表は、所沢市農業委員会と、埼玉県川越農林振興センターに足しげく通い、ところざわ倶楽部特別顧問・東京農工大学名誉教授淵野雄二郎先生の推奨コメントを得て、ようやく本年8月に事業実施の許可を取得した。
並行して、一般市民に「ソーラーシェアリング事業の農業振興と再生可能エネルギーの地産地消」意義を訴えたところ、予定を上回る資金応募が集まった。(資金提供一般市民は26名総額450万円)
*所沢市民ソーラー社員となった上記6名の他、ところざわ倶楽部サークル会員7名から資金協力を得た。
また、所沢市からは「ソーラーシェアリング事業補助金」の認可通知を取得し、所沢市の適用第1号となった。
10月9日建設工事着工11月30日竣工
12月1日開所式売電開始
《一般社団法人所沢市民ソーラー山宇農園発電所概要》
【建設場所】所沢市大字下富字駿河台327-1山宇農園内
【設備概要】太陽光モジュール104枚ドイツ・ルクサソーラー社製(中国製造)
総出力 37.44kw
年間予想発電量 39,243kwh(およそ戸建て住宅10軒分)
架台面積 503㎡ 架台高さ3.5m
遮光率 40.17%(すきま60%から太陽光を畑に受ける)
【建設費】 総額 690万円
(文責 中原幹男)
再生可能エネルギーの普及で、脱原発と地球温暖化を緩和する一助となるべくと期待しています。
所沢市民ソーラーこれからも2号機3号機の開設を検討してゆくつもりです。
皆さんの応援をよろしくお願いします。