地域によって違う手締めの特色
こんにちは、所沢なびライターのみゃーです。
年末に差し掛かり、様々な席で手締めをする機会が増えた方もいるのではないでしょうか?
私自身も手締めをした経験は多々ありますが、様々な種類があることやそのルーツなどに疑問を持ちました。
そこで、史学科出身、現在は高校で日本史を教えている私的な視点で”手締め”について調べてみました。
その由来は古事記にあるとも言われますが、物事が無事終わったことを祝い手を打つ、という日本の風習です。
手締めの種類は様々で、宴会で一本締め(三三三一拍子)や一丁締め(一拍子)を行なったことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな手締めですが、地域によって特色があるのをご存知ですか?
先程紹介した一本締めは江戸締めとも呼ばれ、全国的に多く行われているものです。他にも大阪、博多、名古屋などに、打ち手と掛け声を組み合わせたその土地独自の手締めが存在します。
→シャン
そして、所沢にもちょっと変わった手締めの風習があるのです!
所沢は江戸時代、将軍のお膝元である武蔵国(武州)の一部で、大都市・江戸の近郊として多くの商人が行き交う場所でした。
江戸時代の商人たちにも手締めの風習がありましたが、江戸締めは商人たちにとって縁起の悪いところがありました。
江戸締めは三三三一拍子、つまり10回手を打つことになります。
→シャシャシャン シャシャシャン シャシャシャン シャン
10回で締める、10(とお)締め、つまり”戸を締める”、商売の行き詰まりを連想させる回数だったのです。
そこで行われるようになったのが、三三一拍子。武州締めとも呼ばれ、所沢や川越などの地域に伝わる独特の手締めなのです!
→シャンシャンシャン シャンシャンシャン シャン
まもなく忘年会シーズンがやってきます。皆さんも、所沢で忘年会をされる際はぜひこの武州締めで会を締めてみてはいかがでしょうか?