「荒俣宏の妖怪伏魔殿2020」　　妖怪に会いにおいで！所沢へ。

所沢ニュース 2020/10/19

日本各地に潜む妖怪が大集合！？
伏魔之殿門の向こうに広がる異世界空間‼

「ところざわサクラタウン」が11月6日（金）にグランドオープンとなりますが、その第1弾として「角川武蔵野ミュージアム」のグランドギャラリーで開催される展覧会の詳細が発表されました。

2020年10月16日成田知栄子

ⒸRIMATE Creative （注意：伏魔之殿門の奥に広がる回廊はイメージ）

ところざわサクラタウン内の「角川武蔵野ミュージアム」1階で11月6日（金）から開催される展覧会が発表されました。

それは「荒俣宏の妖怪伏魔殿2020」。同館のアドバイザリーで妖怪研究者の第一人者・荒俣宏さんが監修するもので「日本各地に潜む見える妖怪から誰も見たこともない妖怪まで、妖怪のありようを端的に表した〝荒俣語録〟とともに紹介」される展覧会となるそうです。５つのお薦めポイントをご紹介します。

■ポイント１　妖怪絵の回廊■

「伏魔之殿」門をくぐり抜けると、たくさんの妖怪が登場する妖怪回廊。気鋭のイラストレーターによる、原始から現代までを網羅する新しい妖怪絵巻、障子のむこうに潜むカワイイ妖怪キャラクターの仕掛けなど、新たな妖怪の姿を荒俣さんの言葉とともに紹介。（注意：原画は展示されません）

※画像　公益財団法人　角川文化振興財団　提供

■ポイント２　日本の妖怪大集合■

今回の合言葉は「妖怪は見えません」。北海道から沖縄まで日本各地の妖怪を紹介。中には全くイメージが残っていない妖怪もいます。ここでは、絵にならなかった理由や妖怪伝説が生まれた背景を、多様な絵画資料とともに紹介されます。（注意：本画は展示されません）

■ポイント３：名もない「あのお方」がやって来る■

名もない「あのお方」たちは人間の世界にとけ込みカミサマの地位を得て、敬われる存在になりました。道端に石像でよく祭られ、外から来る魔・災いを遮り防いで安全を守る神である名もない「あのお方」《道祖神》地方色あふれる不思議な神様を多数展示予定。
またインドネシアに伝わる悪魔祓いの怪物オゴオゴ人形も紹介。

▲「山田のジンジョサマ」撮影：秋田人形道祖神プロジェクト（左）「末野のショウキサマ」撮影：秋田人形道祖神プロジェクト（右）

■ポイント４：ミイラと化石■

昔の人々は絵図だけでなく、出土した化石や動物の骨などから、妖怪のイメージを具象化しました。これは江戸時代以降、日本で博物学的思考がうまれ発展した証といえるでしょう。

▲「烏天狗ミイラ」湯本豪一記念日本妖怪博物館（三次もののけミュージアム）所蔵（左）／「五大魔王尊」湯本豪一記念日本妖怪博物館（三次もののけミュージアム）所蔵（中央）／「件のミイラ」木原浩勝さん所蔵（右）

■ポイント５：コレクター部屋は、なんと１２禁？！■

大正時代に自宅にローラースケート場を作ったり、ヘンなモノコレクターたちの団体「我楽他宗」をオーガナイズした稀代の「趣味人」として、知る人ぞ知る存在だった三田平凡寺。ここでは趣味の仕掛け人ともいわれる三田平凡寺の珍コレクションを紹介。中には幻想とエロティシズムを感じさせる展示品もあり《12禁》の年齢制限が設けられる予定とのこと。そして、現在を代表する妖怪研究家からは、監修者の荒俣さん、京極夏彦さんのコレクションを展示予定。

監修者・荒俣宏（あらまたひろし）

1947（昭和22）年東京生まれ。
博物学者、小説家、翻訳家、妖怪研究科、タレント。
慶応義塾大学法学部卒業後、日魯漁業に入社。
コンピュータ・プログラマーとして働きながら英米の怪奇幻想文学の翻訳・評論活動を始める。
1987年『帝都物語』で日本SF大賞を受賞。
1989年『世界大博物図鑑第 2 巻・魚類』でサントリー学芸賞受賞。
テレビのコメンテーターとしても活躍中。