【とこたまラジオ】埼玉県NEXT商店街プロジェクト「新所沢で座談会」~前編~
こんにちは。所沢がイイんです!たまこのラジオ放送局のDJたまこです。
昨今のニュースにもなっている「シャッター商店街」「空き家問題」は所沢でも関心の高い問題のひとつです。いま所沢市では「埼玉県NEXT商店街プロジェクト」が動き出し、どんな活動が始まっているのか。新所沢で行われた座談会の模様を取材しました。
座談会の開催は2018年12月、会場は新所沢にある Coworking Cafe InOutです。
◾️埼玉県NEXT商店街プロジェクトとは
埼玉県は、意欲の高い商店街に対して外部専門家チームを派遣し、集中支援を行う「NEXT商店街プロジェクト事業」を進めています。意欲の高い8市町(熊谷市、所沢市、本庄市、深谷市、越谷市、蕨市、ふじみ野市と寄居町)の商店街で、地域の人材育成や誘客イベントなどの企画・実施を伴走型で支援し、次世代商店街のモデルの実現を目指します。
◾️参加者の皆さん
(ラジオ出演順)
瀬谷さん: Coworking Cafe InOut 店主・インテリアデザイナー (http://inout.click)
長島さん: 埼玉住建 代表取締役 (https://saitama-jyuken.jp)
金丸さん: サリガマ食堂店主・イラストレーター (https://kanamaruminako.com/srilankancuisine/)
横田さん: フィーカ・カフェ店主
近藤さん: Cafe hicosuke店主
根岸さん: 琉球古料理かじまやー店主 (http://kajimaya.jp)
新保さん: 埼玉県産業労働部商業・サービス産業支援課
吉川さん: 所沢市産業経済部商業観光課
斉藤さん: 一般社団法人SEM 理事・株式会社EMインシュアランスサポート 代表取締役 (https://sem-institute.com)(https://em-insurance.com)
門馬さん: 一般社団法人SEM 代表理事・株式会社EMインシュアランスサポート
藤倉さん: 埼玉県NEXT商店街プロジェクト請負人
1. みなさんの活動内容を教えてください
参加者は、新所沢の飲食店の店主さんとマルシェイベントの出店者さん!そして商店街をサポートするプロジェクトチームの方々です。
参加者の皆さんには自己紹介と、お店を運営するときの課題、将来のビジョンについてお話していただきました。その模様はラジオをお聞きください。
①前編は参加者の自己紹介をお届けします → ラジオを聴く(前編)
②後編は埼玉県・所沢市・イベント企画者・プロジェクト担当者からプロジェクト内容やサポートについてのお話をお届けします。 → ラジオを聴く(後編)
ここからは、NEXT商店街プロジェクト請負人の藤倉さんが司会となり、皆さんに自由に語っていただきます。(敬称略)
2. Cafe InOutのオープンのきっかけ
藤倉:瀬谷さんがこのスペースを作ったきっかけ、想いをもう少しお聞かせいただけますか?
瀬谷:実は私はここ所沢が地元ではなくて大宮に住んでいて、(埼玉住建の長島)社長の紹介でここで何かやらないか、というお話があり、最初は住宅展示場兼カフェみたいな感じでスタートしました。初めのうちは週末だけカフェ営業していて、そこに住宅の方がつながればいいな、と思っていたのですが、お客様から平日もやらないの?という声をいただいたり、また週末だけでは集客にならないので、現在のような平日も営業するというスタイルになりました。
当初からコワーキングスペースをやろうというお話はあって、というのは、モノづくりをする友達、仲間が結構いて、出店する場所がないという話をよく聞いていて、そういう場を提供できたらいいな、という思いもありました。出店展示・販売はマルシェやイベントというより、通常の営業の中でやってもらっていたので、やはりあまり集客ができなくて、今は一回リセットしたんです。
藤倉:いまはカフェが中心?
瀬谷:カフェとイベントもやっています。自分で集客できる方、例えばよく開催しているのが、アイシングクッキーのワークショップで、その方はご自身でお客様を連れてきてくれます。
藤倉:金丸さんはCVCモールをずっとご覧になってきていて、この場所(InOut)ってどう思いますか?
金丸:ネットが使えて集まれるという場所が、ふだんはマクドナルドとかスターバックスになっちゃいますけど、そういう所じゃなくてゆっくり出来るところということで、何回か使わせていただいた事があります。それにここ(InOut)を会場にしたイベントの写真もSNSでよく見ていました。
3. イベント出店の許可を取るには
藤倉:金丸さんの場合は、イベント出店だけじゃなくお店を開業しようかどうしようか、と悩まれたというお話でしたが、実店舗を将来やってみたいということなんですね?
金丸:はい、イベント出店は毎回許可を取りまとめしてくれる方がいて、ひとりで動けないんですね。ですから自分でちゃんと保健所の認可を取って自由にやりたいな、と思っています。イベントはそれはそれで楽しいんですけど、やはり自分一人でやってみたいな、と。キッチンがどうしても欲しいんですね。スリランカカレーは品数が多いので、キッチンカーでできるものではなくて。
藤倉:今はどこでキッチンを使っているんですか?
金丸:CVCモールのカフェスペースで。
藤倉:その前は?自宅のキッチンで少し仕込みして作り込んだりするんですか?
金丸:そうです。あとはイベント会場で作るんです。
藤倉:あまり詳しくはないので教えて欲しいのですが、キッチンカーの場合、都道府県で営業許可をまとめて取れますよね?
近藤:埼玉の場合3つに分かれていて、川越市、さいたま市、それ以外。自分のキッチンを使うのはNGで、独立した厨房を設けなくてはいけません。うちの場合は、自宅の庭に小さい小屋を建ててキッチンを作り、そこを厨房として審査してもらって許可を取りました。
根岸:埼玉県は保健所が厳しいんですね。イベントの時は検便を出さないといけないし。ブースによっては汁物はダメ、焼きそばは大丈夫、とか。企画している人が出品内容を確認したり、保健所に書類を提出してくれたり、手続きしてくれるんですけど、ともかく企画している人は大変なんですよ。
藤倉:業種業態で支援策を整理したり、審査が難しい点を挙げていかないといけませんね。
4. シェアスペースを利用することの利点と欠点
藤倉:金丸さん、CVCモールのお店は共同キッチンいうことでしたけど、金丸さんが出店していない他の日は、他のお店が出店しているってことですよね?
金丸:まだカフェスペースはオープンしたばかりで、出店者を募集中なんです。
藤倉:他の人とシェアすることで難しいこともあるのかな、と思うのですが。
金丸:同じキッチンなので、掃除とかルールを決める必要があるのかなと思っています。まだお店が入っていないので詳しくは決まっていません。CVCモールは3階がカフェになっていて、1、2階は個人の雑貨やさんが13店ほど入っています。レジは管理会社がやってくれますので、お店にいる必要がないんです。いろんな目的で集まってくる人がいるので、相乗効果があるのかなと思います。
藤倉:夜しか営業していない飲食店で、昼間だけキッチンを使ってもらってランチ営業として利用する所があればいいんじゃないか、と思うのですが、どうですか?
金丸:実はその話をいただいているんですが、その店構えとかもあるので、全然違うお店が入るのもどうなのか、と思います。
門馬:そうですね。最初に企画する側が、入る店舗をしっかり決めていかないといけないと思っています。私はCVCモールも見させていただいていますが、同じようなスタイルで小平の「すだち」というところがあります。キッチンは日替わりで貸出していて、それ以外にもイベントスペースとしてワークショップやセミナーの貸出もしているんですが、やはり内容だと思うんです。出店者を選んでいかないとダメなんですね。(店舗が)埋まっていたものが、1年経つと抜けちゃって。埋まるのに時間がかかり、そうすると全体的な盛り上がりが下がってしまう事になります。
(すだちURL https://sudachi-kodaira.jp)
藤倉:「すだち」は一橋学園の商店街のところのシェアスペースで、子供を預けられたり、ワークスペースがあったり、カフェスペースがあったり。そういう複合施設を小平市が運営しているんですよね。
門馬:お店が抜けちゃうと盛り下がっちゃうので、やはり最初に色を決めて、どんな目的で出店するのか、しっかり決まっている人がいいと思います。
藤倉:やはりカラーリングをどうするか、が大事という事でしょうか。他のお店で間借りする場合はそのお店の面構えを見ないといけないということですね?
金丸:はい。前にオファーをいただいていたのは、焼肉屋さんだったので、焼肉とスリランカカレーで、どうなのかな、と。ただカレー業界では間借りは第一ステップでセオリーでもあるので、それもありかなと思ってたんですが、CVCの話が早く進んでいったので、そちらに決まりました。
藤倉:次に横田さん。いまはケータリングカーで営業されながら、お菓子の免許を持っているところと組んでいきたい、というお話でしたね。
横田:飲食店の営業許可とお菓子の営業許可が別なので、どこかケーキ屋さん、お菓子屋さん、パン屋さんでもいいんですが、菓子製造の営業許可があるお店で作業させていただいて、イベント出店かどこかで販売できたらいいな、と思っています。
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