【とこたまラジオ】埼玉県NEXT商店街プロジェクト「新所沢で座談会」~後編~


昨今のニュースにもなっている「シャッター商店街」「空き家問題」は所沢でも関心の高い問題のひとつです。いま所沢市では「埼玉県NEXT商店街プロジェクト」が動き出し、どんな活動が始まっているのか。

後編では、新所沢エリアのことや、地元ブランドのことなどをリポートしています。

【とこたまラジオ】埼玉県NEXT商店街プロジェクト「新所沢で座談会」~前編~は→こちら

 

5. 地域の特性を知ることが大切、新所沢はどんな街なのか

藤倉:営業許可を持っているお店を間借りをして、ご自身で営業するのはケータリングカーなんですね。ご自身でお店を持とうということは考えていますか?

横田:それは頭のスミにはあるんですが。ただその地域で、何を求められているのか、これをここでやったら結構面白いんじゃないかというのは、その地域・場所によって違うと思うんです。もし所沢だとしたら、その地域の特性をもっと調べたいと思います。例えば、私は川越に越してきて2年ですが、川越は子育ての街だな、と思っています。お母さんが多くて、ママカフェとかお子様も一緒に遊べるところもありますね。川越でカフェもいいな、と思いますが、川越は家賃が高いので難しいかな。所沢はどんな街ですか、子育ての街ですか?

藤倉:エリアによっても違うでしょうね。

横田:私は栃木出身なんですが、宇都宮だとカフェでもキッズスペースがあるのが人気ですね。

藤倉:宇都宮って街中に川がありませんでしたっけ。川沿いに公共空間みたいのがあって、ああいう所だとお店出すのも絵になりますよね。

横田:川ぞいにバーがいっぱいあって、所沢のソラバル のように、バーチケットでいろんなバーを飲み歩きできるイベントがあるんですよ。

藤倉:外から来られた方だからこそ、気づくところもありますね。近藤さんは地元は所沢ですか?

近藤:実家は川越ですが、移動販売を始めたのは所沢です。いま小屋(キッチン)があるので、移動販売でいろんな所に参加していて、リピーターさんを増やそうとがんばっています。最近はイベント出店していると、お店どこにあるの?って聞かれるようになってきたので、いまの小屋を改装してお店をやってみようかな、とも思っています。

藤倉:自宅の小屋を接客もできるスペースにしていこうということですね。

近藤:実はいまも2席はあるんですよ。2席しかないんですけど(笑)。あと駐車場がないのと、住宅街の中なので地元の人しか通らない。ただ、今日のお話で(レンタルの)シェアスペースがあるということなので、そういう所へ行ってみるのも、面白いかなと思いました。

 

6. 最初の仕掛けは、新所沢で歩行者天国!?

藤倉:長島さん、この辺(InOut周辺)は空き店舗が多く、サイズ感も小さくてそこがいいんじゃないかと思っているんですが。このエリアで何かできないか、この前の道、全部封鎖して、だめですかね?

長島:要するに歩行者天国みたいにですか。

根岸:空き店舗があるので、そこでお手洗いを利用させてもらったり、歩行者天国にしてブースを出す方を呼んでみたり、できそうですね。

藤倉:この辺、空き店舗なんだか、そうじゃないんだか分からないところがいくつかありますよね。

長島:シャッターが閉まっていても、売りでも貸しでもないところって、あるんですよね。オーナーが高齢で引退を考えてるとか、そういう方も多いんです。

藤倉:どうせシャッターになっているなら、いきなりイベント開催で交通規制は無理かもしれないけど、軒先に車を置かせてもらって営業場所として貸してもらう、屋台を展開する、として擬似的に商店街を作っちゃうというのもアイディアかな。

 

7. ターゲットは誰なのか?

門馬:イベントをここで開催するとして、誰をターゲットしましょうか。まずそこが大事だと思うんです。今回なら空き店舗を減らして活性化させるのが目的であれば、誰をターゲットにして何をするべきかを、まず決めないとうまくいかないのではないかと思います。狭山ケ丘にある和ヶ原商店街もいろいろイベントをやって、そのときは人は来ると思いますけど、それが終わった後はどうなの、ということになります。まずはその点を考えた方がいいんじゃないかと思います。

藤倉:所沢と航空公園は、比較的、外から町にやってくる機会・場が多い。和ヶ原はまず外から人は来ない。ただし地域住民の方はそれなりにいる。なので、地域の中の人向けなのかな、と考えています。新所沢も近隣にそれなりの住民の方がいらっしゃるので、基本は地域住民の方がお客さんになるんじゃないのかな、と、我々の仮説としてはそのように考えています。
そこはどうですか、実際にお店をやっておられて?

瀬谷:やはり地元の方が多いですね。近くに保育園があるので、そこのママさん達や子連れの方や、ほんとにご近所さん、ですね。

根岸:琉球料理は(遠方からも)いらっしゃいますね。沖縄料理食べたい、沖縄の食材買いたい、って方がいらっしゃいますね。

藤倉:例えばなんですが、航空公園のUR団地群は人口のボリュームがかなりあるので、そこの住民の方に集まっていただいて、団地の空き店舗にどういうお店が来たらいいのかを住民の方に伺うっていうのをやってるんです。今日はイベントの出店者に集まってもらいましたけど、やはり同じように周りの住民の方に、どういうお店が来ればこの通りが良くなるのか、というのを伺ってみて整理しながら、そのあとは実際にその業種の方に仮に、キッチンカーなのか、屋台なのか、まだよく分からないですけど、まずはやってみたいですね。そういう取り組みを展開できれば、具体的に動いていくのかなと思うんです。

 

8. 地元ブランドを活用し、できることとは

根岸:この先に商店街があって、和菓子の宝月さんがあるんだけど、いま3代目の20歳になった子供がおじいちゃんの跡を継ぐって言っているんですよ。宝月には所沢の食材で里芋を使ったお菓子があって、所沢の銘菓として認可も下りているんです。やはり個人商店がここまでになるのは、地元所沢の食材を使って広げるというのが第一だと思うんです。

藤倉:いまの根岸さんがおっしゃってくれたのは、所沢市の取り組みで「所沢ブランド特産品認定および販売協力店促進事業」というのがあります。所沢の地産のもので、これは食材だけに限らないんですよね?

根岸:そうです。

藤倉:所沢の地域資源や特性を活かした製品作りをする事業を応援したり、それを所沢ブランドとして販促の支援をしたり、東所沢のサクラタウンができたらそちらでの販売をお手伝いしたり、という事業がありまして、宝月さんもその認定を今年受けられたということです。
みなさんも面白い企画があれば、活用されるといいと思います。

◎所沢ブランド特産品創出支援事業
http://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/shigotojyoho/sangyo/tokorozawabrand-main.html
◎所沢ブランド特産品”第1回認定品
http://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/shigotojyoho/sangyo/ninteihin.html

近藤:この支援の事業は補助金の額が変わることってありますか?やはり店舗開業を考えている人って、私たちも(所沢で)創業当時、商工会議所とかいろいろなところに相談に行きましたけど、補助金費用に関しては、全然足りないよね、ってことで終わっちゃってるんです。所沢だけでなく埼玉県の力で、もう少し上がらないかな。

藤倉:埼玉県ではリノベーションのコンペをやってます。平たく補助金を出すのではなく、すばらしい取り組みだね、というプランについて、賞金を出すというものです。

新保:賞金は最優秀賞300万円は1名、100万円は3名です。
「空き店舗ゼロリノベーションコンペ」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0802/shoutengai/renoveconpe.html
(平成30年度の応募は終了)

藤倉:ありがとうございました。これからも引き続き意見交換をしていきたいと思っていますので、よろしくお願い致します。本日はお疲れ様でした。

 

◾️新所沢空き店舗物件見学ツアー(2019年1月)

座談会の翌月、新所沢で空き店舗見学ツアーが開催されました。
これから新所沢の商店街エリアがどのように変わっていくのか、大注目ですね。

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*埼玉県NEXT商店街プロジェクト https://www.pref.saitama.lg.jp/a0802/nextsyoutenngai.html

*にこふぇす https://nikofes.com

*所沢がイイんです!たまこのラジオ放送 http://podcast.coco-on.info/?cat=56

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