野球って素晴らしい! おめでとう源田選手、山川選手、そして侍ジャパン!WBC日本代表優勝!
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、日本代表・侍ジャパン3大会ぶり3回目の優勝!
いやあ、盛り上がりましたね! 東京ドームの1次ラウンドからアメリカとの決勝戦まで、一度たりとも負けることなく “完全優勝” で世界一の栄冠をつかんだ侍ジャパン。
二刀流・大谷翔平選手やWBC歴代最多打点の吉田正尚選手、準決勝での劇的なサヨナラヒットの村上宗隆選手、3試合に登板、精神的支柱としてチームを引っ張ったダルビッシュ有などなどなど、日本が誇る選手たちの期待にたがわぬ素晴らしい素晴らしすぎる最高の活躍。加えて、日本人の母親を持つラーズ・ヌートバー選手の攻守に闘志溢れるプレーや「ペッパーミル・パフォーマンス」。
侍ジャパンはすっかり人々の心をつかみ、視聴率は40%を越え、球場は満員御礼グッズは売り切れ続出という熱狂的な一大ムーブメントを巻き起こしました。
もちろん、我らが埼玉西武ライオンズからも栄光の侍ジャパンのメンバーが選出されていました。源田壮亮内野手と山川穂高内野手です。
今回のWBCにおいて、源田選手と山川選手がいかに素晴らしい活躍を見せ侍ジャパンの世界一に貢献したのか振り返ってみましょう。
▲©SEIBU Lions 出典:埼玉西武ライオンズ
源田選手は5年連続で、最も抜きんでた守備力を持つ選手に贈られる「ゴールデングラブ賞」を受賞している、日本を代表する遊撃手です。
そんな源田選手ですが、WBCでも得意の守備で何度も侍ジャパンを救ってくれました。
準決勝のメキシコ戦では7回1死一塁、二塁への盗塁の際にヘッドスライディングしながら源田選手のタッチをかわそうと体を捻るトレホ選手に一度はセーフの判定が下ります。しかし栗山監督が要請したリプレイ検証の結果、判定が覆りアウトに。源田選手の、巧みにタッチをかいくぐろうとする相手を紙一重で仕留めるプレーは、昨年カタールで行われたワールドカップでの「三笘の1ミリ」にちなみ、SNS上で「源田の1ミリ」と呼ばれ盛り上がりました。
同じメキシコ戦の9回、ショートとレフトの間に落ちようかというフライを源田はボールに背を向けて走りながら見事キャッチ!このボールの位置情報を電波で受信しているかのようなスーパープレーには「GPSキャッチ」なんて声も。
「源田の1ミリ」ではすぐ裏の攻撃で吉田正尚選手の同点3ランが飛び出し、「GPSキャッチ」では9回裏に村上選手の感動的なサヨナラヒットで試合が決まりました。そう考えると、源田選手の好守は単にワンアウトを取ったという以上のビッグプレーだったと言えます。
源田選手の素晴らしさはプレーだけに留まりません。投手がピンチに陥ったりホームランを浴びたときには、率先してマウンドに行き声をかける姿を何度も目にしました。ライオンズではキャプテンを務める源田選手ですが、そのキャプテンシーがWBCの大舞台でも存分に発揮されました。
1次ラウンドの韓国戦では、けん制球の帰塁時に右手小指を骨折。全治3ヶ月の重症ながら6日後のイタリア戦で試合に復帰すると、そのまま残りの全試合に先発出場しました。スリムな体型と優しそうな外見からは想像もつかないくらいの肉体的、精神的タフさ。これもまた源田選手の凄いところです。
MLBの公式の記者は
「源田の守備は美しい。魔法のよう」
「彼のスピリットとプレーがWBCでの日本の成功における大役を担っている」
「源田は侍ジャパンの心臓」
と、源田を手放しで大絶賛。みなさん、ついにライオンズの至宝・源田壮亮の存在が世界にバレてしまいました (笑)。
もう一人の侍ジャパン・山川選手は今大会では主に控えに回りました。昨年は本塁打と打点の二冠を獲得。本塁打王通算3回は、同じライオンズの中村剛也選手の6回に次ぐ現役選手第2位の記録です。
それほどの実績のある選手が「与えられたところで出る。どういう状況になっても最高のパフォーマンスができるようにベストな準備をする」と、控えという立場にあっても腐ることなくフォア・ザ・チーム精神で自分の役割を全うする素晴らしさ。
そればかりか、本物のペッパーミルをベンチに持ち込んで応援したり、試合後ロッカールームに戻ってくる選手たちを指笛で陽気に出迎えたりとムードメーカーも買って出ます。
さらにSNSでもチームの裏側に迫る楽しい投稿をして、チームメイトのみならずファンのムードまで盛り上げ続けてくれました。
本塁打王を3度も獲得しながら縁の下の力持ちの役回りも厭わない献身的な姿勢は我々も見習いたいくらいです。
もちろん、活躍したのはグラウンドの外だけではありません。準決勝のメキシコ戦では2点を追う8回裏に代打で登場。犠牲フライで1点差まで迫ります。このあとの9回に村上選手の2点タイムリーで試合は逆転サヨナラ勝ち。山川選手の挙げた打点は勝利の布石となる重要な1点になりました。
どんな状況でも凹むことなく、練習でもそれ以外でも常に周りを盛り上げ、モチベーターとしてチームを支えた山川選手。実は単なる陽気なキャラクターではなく、誰よりも先に球場に来て、誰よりも遅くまで練習している、正に練習の虫です。本来であれば侍ジャパンの4番に座ってもおかしくない実力者、胸の内では悔しい気持ちがあったかもしれません。そんな悔しい気持ちは、まもなく開幕するペナントレースでどうか存分に発散してください。我々ファンも、WBCでは見れなかった「どすこーい!」の連発を心待ちにしています!
メキシコ代表のベンジー・ギル監督は、日本との準決勝で敗退した後のコメントで
「試合は日本が勝ちましたが、今夜の勝者は野球界そのものです」
と述べました。
まさに今、日本は侍ジャパンのWBC優勝に沸き返っています。野球が今一度大きな波を起こす、その足がかりを得たように思います。「野球っておもしろい!」「野球って素晴らしい」。そんな雰囲気に日本全体が包まれているように思えます。
今年は、侍ジャパンの選手たちが我々に届けてくれた感動や情熱、そして熱い盛り上がりをプロ野球のペナントレースで再現できるよう、球団、選手、そしてファンが三位一体でがんばるべきシーズンなのではないでしょうか。
ライオンズには源田選手と山川選手が侍ジャパンの息吹を持ち帰ってくれます。ぜひ我々も球場に足を運び、ベルーナドームから野球を熱く熱く盛り上げていきましょう!