所沢市内の住宅街に佇む「ガラス工房」アートなガラスペンはいつまでも見ていたい美しさ✨
所沢市内・狭山ヶ丘駅近くに、周辺では珍しい”ガラス工房”があります。魅力的なアイテムが揃うショップとしても営業している「あびー工房」さんにおじゃましました。文具ファンの間で人気のガラスペンにも注目です!
扱うガラス作品はアクセサリー・インテリアアイテム・ガラスペンとさまざま
西武池袋線の狭山ヶ丘駅、徒歩3分の場所にある「あびー工房」。小手指から移転し、昨年11月にリニューアルオープンしました。
紺色ののれんをくぐって入る店内では、店主の安部早苗さんが手がけた作品数百点を見ることができます。
作品の種類はさまざま。
イヤリングやペンダント等のアクセサリーや、帯留め、金魚やお花などの季節感のあるものを題材にしたものや、宇宙を感じさせるガラス玉など……全て早苗さん独自の感性が光り、思わずじっくり見たくなってしまう作品の数々が並びます。
▲水中をイメージした透明度の高いクリアガラスの中に、水の流れを描き金魚のムリーニを埋め込んで、水中に金魚が泳ぐさまを表現した、立体的な日本画のようなペンダントトップ
▲ガラスに銀箔を溶かし込む「銀窯変」という技法をで作るコスモ(宇宙)ガラス
▲野菜をモチーフにしたキャッチ―なものもあり、早苗さんの作品バリエーションの幅広さを感じる
あびー工房のガラスペンは大手ハンドメイドサイトでも注目された逸品
数ある作品の中でもあびー工房のイチオシが「ガラスペン」。ガラスペンは、ガラスペンそのものの”透明感”と、インクを使って文字を書くという”非日常感”が文具ファンに受け入れられ、近年各所で販売会が行われている人気のアイテムです。
あびー工房でもガラスペンを手がけており、大手ハンドメイドサイトでは数百人が購入している人気作品なんです!
▲ペンの中でくらげがたゆたう「水中くらげのガラスペン」
早苗さんの作るガラスペンの特徴は、全て一点ものであることはもちろん、ひとつひとつが「アート作品」として作られているという点です。
水中を泳ぐかのような繊細なくらげにみとれてしまうくらげペン。
ペンに極小の水槽が!?と錯覚してしまいそうな、クマノアクアドームガラスペンや金魚鉢のガラスペン。
無数のひまわりがあしらわれ、葉っぱ型のペンレストが付属された遊び心の感じられるひまわりのガラスペン。
▲水草の周りに赤い金魚のムリーニをふんだんに泳がせな金魚鉢をガラスで表現した「金魚鉢のガラスペン」
▲ひまわりのムリーニをグリップの球体の周りに咲かせ、軸はひまわりの茎をイメージした模様が入った「ひまわり畑のガラスペン・葉っぱのペン置き」
通販でも手に入れることはできますが、実際にお店に足を運び自分のお気に入りのひとつをじっくりと選ぶ、そんな時間を楽しみたくなる作品が並びます。
デザイン業界で30年勤務 ”立体”をやりたくてガラスアートの道に
店主の早苗さんは美大を卒業後、長年グラフィックデザイナーとして勤務していました。どのような経緯を辿り、なぜこの道に進んだのか伺いました。
早苗さんがこの業界に入った頃は、デジタルの制作物を扱える人がまだまだ少ない時代でした。情報処理技術の知見があった早苗さんは、ITとデザインの知識を持ったDTPオペレーターとして重宝されました。やがて、時代はインターネット全盛に。その頃にはBtoB向けのインターネットビジネス企業でデザイナーとして活躍、商品企画まで行うこともありマルチプレーヤー的に働いたそうです。
しかし、早苗さんには諦められない夢がありました。それが、紙やウェブ画面で完結するデザインではなく「”立体もの”をやりたい」という気持ちです。学生時代には彫刻に興味があった早苗さんでしたが、当時は「手に職を付けられるように」という思いからグラフィックデザイナーの道を選んでいました。
デザイン業界に30年間を身を置いた早苗さん、「その夢を実現させよう」と2014年にとんぼ玉の制作を始めたのです。
ガラス教室通いののち、デザインフェスタ出展、また地方各地のクラフト展出展を経て、都内ギャラリーでの展示会などを行いました。
▲2019年10月には都内神田のギャラリーで、初の作品展「墨と硝子の二人会」を開催
ガラス制作は高温度の炎でガラスを溶かしながら細工物を作ります。これをランプワークと言います。
「ランプワークを思い通り行える工房を持ちたい。また対面でじかに作品を見てもらい販売もしたい。」
熟練度が高まるうち早苗さんの思いも高まり、2020年2月、小手指に待望の自身の工房を立ち上げます。
これからさらに活動の幅を広げていこう、早苗さんはそんな思いを胸に抱いていました。
しかしながら、その頃時代はコロナ禍に突入します。なかなか思うような活動はできません。
また、制作環境について想定していなかった困難さも発生したため、早苗さんは移転を決めました。
2022年11月、満を持して早苗さんは自分の理想の工房を狭山ヶ丘に構えることができたのです。
▲2022年11月より西武池袋線狭山ヶ丘駅徒歩2分に工房兼ショップを構える
繊細で奥深いガラス細工の世界……ぜひ工房で手に取って自分の目で見てほしい
早苗さんの作るガラス作品は、どのような工程でつくられるのでしょうか?
工法のひとつに「ムリーニ」と呼ばれているものがあります。
ムリーニとは、ガラスを棒状に重ねて溶かしながら一つにし、引き伸ばすことで、金太郎飴のように切り口が同じ模様になるように作られたガラスのこと。その模様は思いのまま、作家のオリジナリティが光ります。
▲➀では棒状のガラスでモザイク状に模様を作る。➁を熱で溶かしながら伸ばし➂のように細い金太郎飴上になったガラスをムリーニと呼ぶ
ムリーニ工法で作られる早苗さんの作品はアイテムの幅が広く、テイストもかわいらしいものから芸術性の高いものまでさまざまです。
ぜひ工房でお手に取り、ご自分の目で見てほしいです。
【ガラス細工教室】のご案内
とんぼ玉や、オリジナル小物をご自身で作ってみませんか? あびー工房では不定期でワークショップを開催、またランプワークを習得する「ガラス細工教室」を開講しています。
カリキュラム式ガラス細工教室の生徒さんは数名募集中です。指導はほぼマンツーマンで行います。
本受講前にレッスンを体験いただくことが可能です。ご希望の方はメールかInstagramのDMから事前連絡にて、日程調整の上ご予約下さい。
■連絡先
▶メール: abee.koubou.info@gmail.com
▶Instagram : https://www.instagram.com/a_bee2501/
上記アカウント宛にDMをお送りください。
■記載事項
☑お名前
☑希望日時
※工房は不定休ですが、体験希望の方のご予定に合わせることが可能です。
■店舗詳細
埼玉県所沢市狭山ヶ丘1-2994-8
アクセス:西武池袋線狭山ヶ丘駅西口徒歩2分
※各種キャッシュレス決済対応
※商品はいづれも早苗さんがアート作品として手掛けているため、なかには一度売り切れてしまうと再度販売するかどうかは未定というものもあります。現在の在庫状況は店頭か販売サイトにてご確認下さい。
▶creema販売サイト
https://www.creema.jp/c/a_bee
▶公式Instagram
https://www.instagram.com/a_bee2501/