野老澤雛物語  町なか雛祭り2018


野老澤雛物語    ところさわ ひなものがたり
町なか雛祭り2018

まもなく「ひな祭り」。所沢は「人形のまち」として古くから知られています。毎年この時期、所沢市街地が〝ひな祭り一色〟になる恒例イベントが「野老澤雛物語 ~町なか雛祭り」。野老澤町造商店で開催中のひな人形の展示の模様をリポートします。是非、所沢へお越しください。

おひな様の博物館?!

野老澤町造商店(愛称:まちぞう)で、2月11日~3月11日まで、毎年恒例のひな人形の展示会を開催。入場無料。
町の商店や地元の人が所有する、江戸時代後期から明治、昭和初期、平成までの貴重なお雛様がズラリ。お雛様の顔立ちや衣装などから時代の変遷も感じることができます。
まるで、まちぞうは、お雛様博物館のよう。

 

展示の見どころをご紹介

江戸後期のお雛様

江戸後期から受け継がれている貴重なお雛様。口元をご覧ください。
え!黒い!
これは、明治初期まで既婚女性の証であった「お歯黒」。

 

明治のお雛様

 

国策雛(こくさくびな)

展示の中でも、ひときわ地味なお雛様。
贅沢品が禁じられた戦時下の昭和19年の「国策雛」と呼ばれています。
雛人形もこの時代は国策で、質素なものしか作れなかったそうです。どんな時代であれ、お雛様は作られていたのですね。戦時中もお雛様を飾る文化は残されていました。子どもの健康と幸せを願う気持ちがうかがえます。

 

幸運を呼ぶお雛様

注目は、展示のド真ん中に飾られている、ひときわ小さなお雛様。
大正6年生まれの方が、麻布十番で購入したもので、とても幸運なお雛様なのです。
戦時中も大切にされていたこのお雛様。疎開することになり、お雛様は、たんすなどの荷物と一緒に荷造りされました。なんと、その荷物を疎開先に送ったその翌日に、その娘さんのお家は空襲で焼けてしまったそうです。お雛様は、危機一髪で助かったのでした。
そして、さらに!疎開先へ輸送中のこと。一緒に送っていた荷物に焼夷弾(しょういだん)が当たり、たんすの一部は焦げてしまいましたが、このお雛様は無傷のまま助かったのだそうです。
2度も災難を逃れ助かった「ラッキーなお雛様」。
その後、大事にされ、小物まできれいに残され、娘さんに引き継がれています。
お雛様を拝むと、幸運のおすそ分けをしてもらえるかもしれませんね。

 

御殿飾り雛(ごてんかざりびな)

豪華な御殿飾りのお雛様も展示されています。

 
▲所沢市寿町にある「神田薬局」所蔵の御殿飾り雛

▲昭和28年 所沢市寿町の銀座通りにある玩具屋さん「すだれや」で購入された御殿飾り雛

 

昭和初期のお雛様

▲昭和30年のお雛様

 

着物をリメイクした雛人形

 

 

人気の手作り教室

期間中は、毎年人気の「手づくり教室」も行っています。各教室とも残席残りわずかですが、キャンセル待ちも可能なので、興味がある教室があれば、是非、まちぞう(☎04・2928・1453 木曜定休)に問い合わせてみてくださいね。

参考までに開催される教室は下記

①絹の衣の小さなお雛様
②古布で作るほおずきのつるし飾り
③大島紬(おおしまつむぎ)の猫のブローチ
④中国結びのペンダント
⑤瓢箪(ひょうたん)で作る雛人形
⑥金糸飾りの五彩手まり

また、レストランTHETA MU(シーターミュー)で開催されるランチ付きの「貝雛づくり教室」やセレモア所沢本店で開催される「フラワーアレンジメント教室」もあります。いずれも残席わずか。詳細は、まちぞうまで問い合わせを。


▲野老澤町造商店(愛称:まちぞう)の入り口

2月17日からは、所沢駅西口の市街地一帯のお店や銀行で、市内園児1000人が描いた「ひなまつりの絵」が展示されるほか、商店の店頭には、それぞれのひな人形が飾られ、さらに町中が雛祭り一色になります。是非、所沢の街にお越しください。

取材:2018年2月12日 成田知栄子

野老澤雛物語 町なか雛祭り2018
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まちぞうの詳細はこちらをクリック野老澤町造商店

 


この記事を書いた人

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成田 知栄子 Chieko Narita

ラジオ、テレビでの取材活動を経てフリーになり、ライターに転職。情報は「人と人とを繋げ、生活をより豊かにする」をポリシーに活動しています。記事情報が、誰かの何かにお役に立ちますように…。

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