【対談】2020年所沢~西武所沢S.C.×所沢なび~


《特別企画》CHO-TOPの本音 VOL.1
「西武所沢S.C.」酒巻満館長×「所沢なび」深井義之代表
所沢は2020年変貌する!?

2020年の新企画「CHO-TOP(チョートップ)の本音」は、所沢の「長」のつく企業や組織のTOPにインタビューをさせていただき、「所沢の今」に対する本音を聞き出す企画。初回となる今回は、「所沢なび」の深井義之代表が、西武所沢S.C.の酒巻館長と対談を行った様子をお届けします。

取材:2020年1月29日 成田知栄子


西武所沢S.C. 酒巻館長「地域の連携で‶行きたい街〟に。」
所沢なび 深井代表「30年ぶりに所沢が脚光を浴びる!」

▲西武所沢S.C. 酒巻館長(左)と所沢なび 深井代表の対談の様子(西武所沢S.C. バンケットルームにて)

もくじ

 

1.西武所沢S.C.リニューアル効果は?
購買客数を増やした要因とは

▲昨年(2019年)11月14日にグランドオープンした「西武所沢S.C.」。所沢駅西口直結で至便性に富む立地

深井代表
西武所沢店さんが、昨年秋に西武所沢S.C.にリニューアルされて、ずいぶん街の人の流れに変化がでましたね。業界でもかなり注目度が高いと伺っています。

酒巻館長
ありがとうございます。昨年9月に第1弾という形でリニューアルオープンさせていただき、11月14日に「グランドオープン」という形でお披露目させていただきました。正確には、2階のビューティーゾーンの今年3月完成をもって「グランドオープン」なのですが、あまりにも長い間お客様に工事でご迷惑をかける形になっていましたので、あえて11月14日に「グランドオープン」ということでお披露目させていただいた次第です。

深井代表
コンセプトが「ハイブリッド型」のショッピングセンターということですが、これはどういう意味なんでしょうか?

酒巻館長
西武百貨店が所沢に開店して33年間、地元の方を中心にご愛顧いただいてきました。所沢の街で培った‶百貨店としての良さ〟を残し、今の時代の消費者のニーズを反映させた〝専門店の強み〟を取り入れてミックスさせた形の店舗にするというのが、今回のリニューアルのコンセプトです。つまり、「百貨店の良さ×専門店の強み」を兼ね備えた店舗ということで「ハイブリッド型」という表現をさせていただきました。

深井代表
グランドオープンから2カ月あまり(対談日は1月29日)経ちましたが、手ごたえはいかがですか?

酒巻館長
そうですね。大きな手ごたえは、お客様の層の幅が広がったことです。私どもは開店当初から支えてくださった主力のお客様とともに33年の歴史を歩んできたわけです。今回のリニューアルで、その主力のお客様に加えて、新たな層のお客様にも足を運んでいただけるようになりました。具体的には、お勤めの若い女性の方、若い男性会社員の方、学生さん、それから、ベビーカーを押しているお母さん方。

また、これまでの百貨店スタイルだと、普段使い感覚でご利用いただける雰囲気があまりなかったのですが、今回のリニューアルで、百貨店ならでは商品からリーズナブルなものまでそろえた構成に変えたことで、日常の買い物のように気軽に繰り返し足を運んでいただけるようになりました。来店客数増加もさることながら、実際にご購入いただける購買客数もこの2カ月余り増加となっています。

▲無料で休憩できる広いスペース(5階)。おしゃれなソファーが置かれ、1日中滞在しながらショッピングが楽しめる工夫も満載

深井代表
その要因は何だと思われますか?

酒巻館長
それは狙い通りの現象なのですが、上層階にビックカメラさんやGUさんが入り、また無印良品さんも売り場面積を県内2番目の大きさに拡大しましたので、そういった大型専門店さんが持っている集客力が功を奏したものだと考えています。

それから1階にちょっと大人向けのフードコート「とこうまキッチン」も設置しました。フードコートとはいっても10店舗ほどですので、オープンしてみるまでは「プロペ通りの飲食店もあるのに、フードコートを利用してくれるだろうか」という不安もありました。実際、蓋を開けてみると、平日を含めて毎日満席の盛況ぶりです。

深井代表
私の大学生の娘は、やはりGUさんがお気に入りなんですよ。洋服を買うにも、まずはGUを見てから購入するものを決めているようなんですね。おそらくまずはじめにGUを見に行くという方が大勢いらっしゃるのではないかと思います。

うちのビル(所沢サンプラザ)の1階に「モードオフ」という古着屋さんが入っていて、同じ洋服の小売りでも直接はGUさんとはバッティングしないジャンルだと思っていました。ところが、GUさんが西武さんにきてからは、来客数が若干減ったような気がします。実感として、わずか2カ月余りで、すでに所沢市街地の買い物客の流れに少し変化が出ているのは確かだと思いますよ。

▲1階フードコート「とこうまキッチン」を案内する酒巻館長(左)。ベビーチェアや子ども向けのメニューも用意され、連日子連れ親子やシニアまで幅広い年齢層のお客さんでにぎわいをみせています

 

▲大人のフードコート「とこうまキッチン」(1階)の入口

▲「まるで、遊園地?!」楽しくなるデザインで親子をむかえてくれる「ベビー休憩室」(4階。赤ちゃんのおむつ替え、授乳などにご利用ください。ベビーベッド、ミルク用温水器、授乳室を完備。無料で使えます)

▲ベビー休憩室には、お客様の声を取り入れた便利アイテムが充実。乳児の体重計(左)とベビーチェア

 

2.駅ビル完成は既存の商業施設に打撃か?!
所沢のポテンシャルを上げるには?

 

▲酒巻館長(右)と深井代表の対談の様子

深井代表
私は生まれも育ちも所沢ですが、これまで所沢の街が一番輝いていたと感じるのは、昭和60年代から平成にかけての約10年だったと思うんですよ。

あの時代は、西武ライオンズが昭和51年に本拠地を所沢に移してから新生ライオンズが徐々に強くなり、昭和60年代には常勝軍団といわれよくパ・リーグで優勝していました。

駅周辺の開発では、昭和56年にダイエー(イオン)がオープンし、その後、昭和62年には西武百貨店さんがオープンしました。「所沢プロペ通り」も今の倍以上の人通りでにぎわっていた時代でしたね。バブルがはじけて所沢も長い間下火状態が続きましたが、そんな所沢も今年2020年は、30年ぶりに脚光を浴びるようになる気がします。

今年はKADOKAWAさんと所沢市が進めている「ところざわサクラタウン」ができますし、駅前には、タワーマンションも完成し、駅ビルも第2期工事が完成しますね。酒巻さんは、これからはどのようなビジョンを持たれていますか?

酒巻館長
駅ビルがオープンすることで、所沢の商業環境がますます充実することは間違いないでしょうね。それは、街の集客にもつながり、街に活気がでるプラス要因になるのでいい事だと思います。

ただ、今の既存のマーケットだけで展開していこうとすると、商業施設同士が同じパイの奪い合いという事態になり、マイナス要因になります。それを避けるためには、所沢のマーケットサイズをより大きくできるよう、ポテンシャルを上げていく努力が必要です。

深井代表
それにはどのようにすればいいんでしょうね。

酒巻館長
まず私が考えているのは、駅ビルに商業施設が増えるにしても、これまで所沢にはなかったような人気の店が「所沢初出店」という形なら、所沢に近い他のエリアから集客ができるので、既存の小売店の私たちにもプラスになると思います。

次に、基本的に商業だけで街を盛り上げるのは限界があるので、何かエンターテイメント性の高いものや学び的なことなど、買い物とは違う要素を取り入れ、掛け算のように商業と掛け合わせると、新たな集客を呼び込めそうだと考えています。そうすることで、きっと所沢に新しい価値が生まれ、商圏も広がっていくのではないかと思います。

深井代表
何か具体的な取り組みなどはお考えですか?

酒巻館長
具体的なことはこれからになりますが、うちは商業施設なので、とりあえず店舗内でショッピングだけではなく、そのプラスアルファとなるエンターテイメント性、発見、サプライズ、それから居心地がいい空間づくりなどを進めていくことでお客様にショッピングとともにプラスの価値をご提供できるのかなと。

とは言いましても、私どもだけが取り組んでも、所沢市外からお客様を引き寄せることは限界がありますので、新しくできる駅ビルさんを含めて、街全体の商業施設や企業さんが一緒になって連携して取り組むことが大事になるのではないでしょうか。

▲所沢の冬の写真映えスポットとして知られる所沢駅西口の「イルミライティングファンタジア」。毎年11月下旬~2月のバレンタインデーまで点灯し華やかさを演出

 


▲所沢駅西口前の「所沢プロペ通り」の様子。現在も所沢で一番大きな商店街だか、かつては今の倍以上の人通りでにぎわっていた

深井代表
そうですね。その点は、プロペ通り商店街も同じ課題があると思います。今までは競合が少なかったので、恵まれた環境で商売をやってこられた歴史がありますが、時代の流れで近年は大型店ができ、インターネットショッピングの通販の利用者も増えて、購買のカタチが多様になってきました。

ただ買い物をしてもらうだけでなく、来店する楽しみなどの付加価値をコミュニティの中で創り出していく必要がありますよね。それには、やはり酒巻さんがおっしゃるように、地域の商店や企業の連携は欠かせないでしょう。

 

3.地域の連携で「行きたい街」に
地震に強い街。投資家も期待!

酒巻館長
今年所沢にくるKADOKAWAさんやこの1月に開場したばかりの「所沢七福神めぐり」などは、我々商業とは違った要素を持ち備えていますよね。うまく連携して、回遊性を持たせる街歩きや体験ができる企画を考えていきたいですね。

私は、所沢はもっともっと遠くから人を呼べる魅力のある街だと思っています。所沢は「トトロのまち」ともいわれていますし、「航空発祥の地」ということで広い公園もあります。「埼玉西武ライオンズ」があるというのも、他の街にはない大きな注目素材です。

そして、都心から近くて緑豊かという要素も打ち出していくことで、日帰りスポットとして、もっと注目される街になるのでは。商業とエンタメ性のある企業とコラボレーションすることで、所沢は「休みの日に行きたい場所」として変貌できるのではないかと思うんですよね。


▲所沢のシンボル、広大な「所沢航空記念公園」。毎週末多くの家族連れでにぎわっています

深井代表
確かにその通り。ほかにも魅力はまだあります。例えば、金融機関の方がおっしゃっていたことなのですが、所沢は埼玉県の他の地域と比べ、かなり富裕層が多いエリアだそうです。

実際、駅前のタワーマンションの上層階の坪単価は、東京の世田谷よりも高いといわれていますよね。それでも大きな反響があるようです。多くの投資家から注目されているという話もきいていますので、所沢は将来的に期待されている場所であることは間違いないと思います。

加えて、ここ30年の間に大きな地震が起こる可能性が高いと懸念されている中、所沢は「地盤が固く地震に強い」といわれているので、それも大きな魅力の1つなのではないでしょうか。

 

4.調査に基づく変貌する街
所沢が県内トップに!


▲所沢駅西口の風景。今年の夏には駅ビルが完成予定

酒巻館長
所沢は地盤が固いので「災害に強い街」だと言われているのを私も良く聞いています。安心安全な街というのも大きな魅力ですよね。

先日1月4日に放送されたテレビ東京の「出没!アド街ック天国」という番組で、所沢が「2020年変貌する街BEST20」で11位にランクされていました。1位が渋谷で10位までほとんど東京都の街がランクインですから、2020年の所沢は全国でも東京・横浜に次ぐ注目度の高い街というわけです。

深井代表
それは、嬉しい評価ですよね。その他にも池袋では、シアターができ‶アミューズメントシティ〟に変貌していますし、西武新宿駅近くの新宿歌舞伎町では、オリンピックに向けて‶外国人が1日中楽しめる街〟へと変貌しつつありますよね。所沢はその池袋と新宿の両⽅の街と⻄武線でつながり、しかも近い場所にあることから、池袋と新宿の効果にあやかれるでしょう。

そのテレビ番組の調査で評価された通り、いろいろなコンテンツができる2020の所沢は、地域の力で大きく躍進できる可能性があると思います。

酒巻館長
まさに今年は、チャンスの年になりそうですね。私どもも、まずはよりお客さまの声を聞き、よくお客様を知り、お客様の声を取り入れながら、店内企画を考え、地域の商業施設や企業さんと共に、所沢エリアの活性化に役に立つような活動をしていきたいですね。

深井代表
その通りですね。みんなで工夫していけば、今年は所沢にとって飛躍の年になると思いますよ。行政のほうも「ところざわサクラタウン」効果がエリア全体に回遊性を持たせるように一生懸命取り組んでくださっているようです。

この2020を皮切りに地域一丸となって、外部から人を呼べる魅力ある街づくりをしていきたいですね。所沢なびでも地域活性に役立つ情報、地域が一丸となって盛り上がっていけるような有益な情報をお伝えできるようにしていきたいと思います。

 

プロフィル

酒巻満  西武所沢S.C.館長  
1983年、西武百貨店入社。地方店(沼津、大宮)を経て、1998年に本部販売促進部へ転勤。その後は、本部と店舗を交互に勤務。その間、2005年筑波店、2006年有楽町店にて、販売促進課長として全館リニューアルを担当。のちに横浜店、池袋本店の販売促進部長を経て、近年は本部にて、営業企画、商品計画、顧客開発部長を歴任し、2018年9月1日、西武所沢店の店長に就任。西武所沢店が「西武所沢S.C.」にリニューアルし、西武S.C.館長に就任。根からの西武ライオンズファンで、公私ともに所沢での生活を楽しんでいる。
深井義之 所沢なび代表
所沢サンプラザ館長/盈和産業株式会社 代表取締役社長
所沢生まれ、所沢育ち。大手不動産会社勤務を経て、商業ビルや住宅などの開発・管理を行う「盈和(えいわ)産業株式会社」の2代目社長。メインビジネスの傍ら、新しい働き方のスタイルや地域活動を応援する、コワーキング、チャレンジショップ、シェアオフィスなどの貸しスペース「所沢ノード」を駅前の商業ビル「所沢サンプラザ」にて運営。また所沢の活性化を目指し、地元のライターでつくる情報サイト「所沢なび」を創設運営するなどの地域貢献活動も行っている。

取材:2020年1月29日 成田知栄子

西武所沢S.C.
埼玉県所沢市日吉町12-1 ☏04-2927-0111 (大代表)
HP  https://www.seibutokorozawa-sc.jp/
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所沢なび
埼玉県所沢市日吉町4−2 所沢サンプラザ事務所内
☏04-2924-0527
HP  http://tokorozawanavi.com/
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記事の執筆者プロフィール

成田 知栄子 Chieko Narita
成田 知栄子 Chieko NaritaPRO
ラジオ、テレビでの取材活動を経てフリーになり、ライターに転職。フリーライター13年目を迎えました。情報は「人と人とを繋げ、生活をより豊かにする」をポリシーに活動しています。記事情報が、誰かの何かにお役に立ちますように…。

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