家族の歴史をまとめるなら
我が家では当たり前のように語られているご先祖様の功績は公開が待たれている歴史的事実なのかもしれません。日記を元に出版された本の紹介です。零戦の温度計を造った男とは?
あなたの家で埋もれそうな歴史を世に出しませんか?
▲太田彌太郎の日記『独立自尊 〜零戦の温度計を造った男 太田彌太郎 その生涯』より
先日ニュースで、水害にあった個人宅の古文書…ご先祖様の日記が修復されるにあたり、埋もれかけていた歴史が発見された、というのを見ました。ご先祖様の経験には世に出るのを待たれている歴史があることがあるんですね。あなたの家にも埋もれそうな歴史、ありませんか?今回は日記を基に出版された本の紹介です。
2020年3月18日カケミヅ
目次
1.零戦の温度計を作ったのは誰?
「独立自尊 ~零戦の温度計を造った男 太田彌太郎 その生涯」
零戦は日本人設計者のもと日本の部品メーカーで作られた初の純国産航空機でした。主な参加企業は現代でも名の知れた大企業ですが、その中に「太田式計器製作所」という会社があります。零戦の温度計を作っていた会社です。 創立者は太田彌太郎。明治18年埼玉県熊谷に生まれました。発明とは全く畑違いの家庭に生まれ育ちながら、戦中戦後、発明家としての人生を生き抜きました。どうやって零戦の温度計を作るまでの会社を一代で作ったのか?戦後はどう生き抜いたのか? 太田彌太郎の日記を中心にまとめた本が出版されました。
▲「独立自尊 ~零戦の温度計を造った男 太田彌太郎 その生涯」 巻末には本物の零戦の温度計のメモリ板 貼付
定価税込1,000円。お買い求めは 所沢市日吉町4−2 所沢ノード3F わたなべ経営法務事務所にて。
さてこの太田彌太郎の事を、「別の本ではこのように紹介されています。」という記事を書きたくて、図書館のレファレンスコーナーを利用しました。 (図書館のレファレンスについてはこちらの記事を参考にしてください。https://tokorozawanavi.com/news-bun20191010/) ところが検索しても、残念ながら資料を見つけることができませんでした。
…いえ、「残念」なのではなくて、これこそ埋もれそうな歴史を形にした快挙なのでは!?
「有名建築家による自宅」
書籍の中で紹介されている、埼玉県出身の建築家山田醇(ヤマダジュン)氏による太田家の写真を大田区の資料で見ることができます。 山田醇氏は日本銀行本店等を設計した辰野金吾が開設した「辰野葛西建築事務所」に就職後独立し、「保健住宅研究所」を開設して健康に良い住宅を研究していました。
▲太田家(南西部)(写真提供:大田区教育委員会)
▲応接室1(写真提供:大田区教育委員会)
▲応接室2(写真提供:大田区教育委員会)