「インチキ商会」の一期一会! 勝負のアンティークを西所沢から
「インチキ商会」の一期一会!
勝負のアンティークを西所沢から
インチキ商会は、古着や日本の仕事着、古道具、中古レコード、手作り品などを取り扱う古物商。関東を中心に骨とう市やフリーマーケットに10年以上出店しているお店で、2018年から西所沢にあるコミュニティスポットSAVE AREA(セーブ・エリア)のCVCモールで店舗をオープン。2021年2月にネットショップもオープンし、店主のイチオシ品を販売しています。
2021年3月取材
「インチキ商会」。名前を聞くだけで一気にお客さんを不安にさせてしまうネーミングの店ですが、所沢育ちの遠藤行映さんが長年、地道に古物商を営んでいる店です。
実店舗「インチキ商会」がオープンしたのは、西所沢に地域のコミュニティスポット「SAVE AREA」ができた2年前(2018年)。それまで遠藤さんは、「おそまつ商店」という名前を掲げ、10年間ほど関東各地の骨とう市やフリーマーケットなどで、古布をメインに骨とう品から古道具などの販売を行い、同業者のネットワークを広げ、信頼も集めてきました。
「インチキ商会」では、遠藤さんが各地で買い付けた古着や古道具、アンティーク雑貨に加えて、90年代のストリートファッションとデザインユニット「Chance Time」のグッズも販売しています。
「Chance Time」は、障害を持ったデザイナーさんと介護者の2人組のユニット名で、最近では、スノーボードメーカーにデザインが採用されるなど注目のデザイナーユニットです。
古いモノ好きは、母親譲り
古物商の楽しみは「モノとの出会いの瞬間」
遠藤さんの骨とう品好きは、母親譲りだといいます。
「母親が古道具や骨とう品集めが好きで、骨とう品探しに母親と一緒に地方に出かけたりしていたのがはじまりで、今の仕事に結びついています。古物探しの魅力は、すべてが〝出会い〟であること。古物との出合いは一期一会、またと出会うことのないんですね。タイミングがすべて」
例えば、ある寺社の古いものに出会い購入してみると、その寺社が世界遺産に登録されて価値が上がったということがあったそうです。名もない古物を見つけた時、その価値を見出して買い付けることができるかが勝負。それが、古物商の醍醐味に通じているようです。
遠藤さんはまた、趣味の音楽活動と仕事の古物商の共通点も感じていると話します。
「ヒップホップの音作りはレコードなどのから作ることが多く、古いものから新しいものへの再構築なんです。その点は古物商の仕事もキーワードが同じですよね」
掘り出し物をネットにアップ!
遠藤さんテイストは「実際に使えるアンティーク道具」
「インチキ商会」のECサイトが2021年2月にオープンしました。
遠藤さんはこれまで、ネットショップには興味がなかったと話しますが、昨年(2020年)のコロナ禍で骨とう市やフリーマーケットが中止になったことからネットショップを始めることにしたそうです。
「古物にも実は、時代の流れがあります。以前は古物を買うお客さんは、飾ったり、所有することを楽しむ傾向にありましたが、今は年代物を『実用品』として使うことに価値をおく傾向がでています」と遠藤さん。
遠藤さんの〝古いモノ〟への話はつきることがなく、興味深い話題ばかり。ネットショップには、そんな遠藤さんのこだわりのテイストを感じさせる商品が随時アップされています。
古物は一期一会。ネットにアップしてもすぐに売れてしまうこともあるそうなので、たびたびサイトをチェックして、好みの物との出会いを楽しんでみては。
インチキ商会
埼玉県所沢市山口647−4 SAVE AREA 1F
電話:090-2482-2892
https://inchikishoka.base.shop/