蕎麦屋の魅力再発見、たまには一杯飲みながら。 〜地域に根ざした隠れた名店「小手指更科」〜


この地に古くから続く蕎麦屋「小手指更科」。20年以上小手指に住み、何度となく店の前を通っていながら、一度も訪れたことがなかったお店。評判を聞き、ぶらりと出かけてみると、どこか懐かしい佇まいと、ほっとする味で地元民を魅了し続ける店だとわかりました。
 

 
平日の昼下がり、暖簾をくぐって店に入ると、すでに先客が3組ほど。常連のお客さんも多いようです。私のあとにも次々と客が入り、あっという間に満席になりました。
さて、何にしよう。蕎麦屋では必ず天ぷらを食べたい。舞茸天、野菜天、穴子天、イカ天、車海老天など種類が豊富で少し迷いましたが、定番の「天せいろ」にしました。
 

 
注文した天せいろは、透明感を持つそばに、サクサクの天ぷらが添えられていて、一口ごとに蕎麦の風味と天ぷらの香ばしさが広がります。
 

 
大葉のサクッとした歯応え、エビの柔らかさ、天ぷらはこうでありたいと思う天ぷらそのものでした。
 

 
細く切られた麺は喉越しが良く、つゆは甘みと塩味のバランスの取れたて深い味わいです。
お昼はセットメニューも充実していて、蕎麦と丼ものという満足度の高い組み合わせが人気のようでした。
 
次は日曜日の夜に家族を連れて再訪。18時過ぎにお店に入ると、スポーツの帰りらしき仲間が美味しそうにビールを飲んでいたり、老夫婦が仲睦まじくメニューを眺めていたりしていました。
居酒屋とは一味違う、ゆるりとした時間がそこには流れているように感じます。
私たちもまずはビールで乾杯。
 

 
蕎麦屋でお酒をたしなむ機会があまりないせいか、この一杯はなぜか格別に感じます。手始めに、手羽先唐揚げと焼き砂肝を注文。外はカリッと中がジューシーな手羽先とビールとの相性は抜群です。
 

 
焼き砂肝はしっかりした味付けとコリコリとした食感で箸が止まりません。
 

 
こういうおつまみが充実しているのはうれしいですね。
続いてだし巻き卵。醤油を垂らした大根おろしを乗せると甘めに味付けされた卵とよく合います。
 

 
お酒を楽しむ私たちを横目に、食べ盛りの息子はカツ丼を注文。
 

 
かつ丼は、優しいお母さんの手作りのような温かみを感じさせます。肉の旨みとほんのり甘い卵の絶妙なバランス。卵は硬めに仕上げられていてボリュームも十分です。
締めはやはり蕎麦でしょう。今日は「かき揚げ天せいろ」を選びました。
 

 

 
こちらのかき揚げは見た目にも美しい一品。分厚いかき揚げがどっしりと鎮座し、その上に乗せられた大葉が見た目にも爽やかなアクセント。一口噛むと、サクサクとした食感が楽しめます。油っぽさを感じないのがいいですね。
そしてもう一つ味わいたかったのが、カレー南蛮。
 

 
うどんも選べましたが、ここは蕎麦を選択しました。ズルズルっと音をたてて、服に黄色の点々を飛び散らせながら豪快にすすります。カレー南蛮は、スパイシーさとだしのうまみがたまりません。
お腹が十分満たされ、店を後にしました。ごちそうさまでした。
この「小手指更科」は、話題の「町中華」ならぬ「町蕎麦」といったような地元民に愛されるお店。はじめて訪れる人にとっても、懐かしいところに帰ってきたような心地よい雰囲気があります。小手指で蕎麦が食べたくなったらぜひ訪れてみてください。
 
お店情報
小手指更科
住所:所沢市上新井4-79-11(小手指駅北口から徒歩4分)
電話:04-2924ー3861
営業時間:11:00-15:00(14:20オーダーストップ)
17:00-21:00(20:30ラストオーダー)
定休日:水曜日、第3火曜日
駐車場:あり(店の向かい)


この記事を書いた人

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かすみ Kasumi

往復3時間の通勤スタイルからほぼリモートワークにシフトし、生活圏所沢の魅力を再発掘中。 仕事も子育ても地域とのかかわりも楽しみながら、ワクワクする情報を発信します。 パン、あんこ、コーヒーが好き。SDGsの推進やサステナブルな暮らしにも関心が高い。

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