【開店】いったい何が食べられるの?!令和の所沢に始まる新時代的大衆「世界食堂」の料理人に聞いた!
所沢で始まる「世界食堂」とは、果たしてどんなお店なのか?
所沢で「世界食堂」という店がオープンします。
どんなお店なの?どんな料理が食べられるの?仕掛け人は誰?
そんなギモンを少しでも解きあかすため、所沢なびが食堂に関わるメンバーに取材しました!
2021年12月取材 前原麻世
世界食堂の舞台は、音と人が交差したアノ場所
所沢に異色の”食堂”がオープンしようとしている。
場所は、以前「音楽喫茶mojo」というライブハウスが営業していた場所。「mojo」は、年季の入った音楽好きも納得の本格派ミュージシャンをブッキング、かつ美味しい食事も楽しめる”大人の遊び場”だった。
その「mojo」は2021年10月、移転することとなった。
長年愛された場所での営業に、惜しまれつつ幕を閉じた後「この場所をどうにか活かせないものか?」と考えた者がいた。
「mojo」に19歳の頃から通っていた、という角田テルノさんだ。
▲旧「音楽喫茶mojo」に居抜きで入居する「世界食堂」。現調中の角田テルノさん
テルノさんも、いまでは所沢エリアの仕掛け人の1人。
かつてはマニアが全国から注目するアメリカのレトロなおもちゃを扱う店を市内で営業、現在は西所沢のシェアスペース「save area」や、クラフトマーケット・お祭りなどのイベント企画を行うなど、幅広く活動している。
テルノさんは、自身も「mojo」で体感した”人間交差点”的な役割を持った場づくりを「世界食堂」で目指す。
ただ食事を取るだけではない、人と人とのつながりを自然発生的に引き起こせるような場所……。
それを「食堂」というかたちで表現したい。
そんな展望を叶えるべく、パートナーに飲食店経営経験者を据え、これまで関わってきたさまざまなジャンルのアーティストや職人を召喚、所沢にこれまでにない場所を作ろうとしている。
さて、前置きが長くなってしまったが、本日紹介するのはこの世界食堂で皆さんの胃袋を満たす「食」で腕を振るう料理人・相原優一さんである。
和洋中アジア……世界の料理をぼくらの世界観で!
「食堂」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか?
気兼ねなくお腹いっぱい食べられる「安心感」、そして、いろいろなものがお品書きに並ぶ「楽しさ」。
そんないい意味での”先入観”が多くの人の頭の中にあるだろう。
では、「世界食堂」はどうなのだろうか?
現在公開中のクラウドファンディングサイトを覗くと、世界食堂についてこう書かれている。
多面性があって一見統一されていない世界観なのに、そのカオスさが何処かノスタルジーを感じさせる。
幼い頃おもちゃ箱を開いたときのような高揚感に包まれる感じだ。
店内は数組の人が居て賑わっていた。だが不思議と人の話し声も店内のBGMも気にならなかった。
心地の良い距離感がそこにはあった。
運ばれてきた料理を食べながら久々の友人との会話に花を咲かせた。
気がつけば結構な時間が経っていた。しかし店内の何処かゆっくりと流れる時間に、ついつい時間を忘れてしまっていた。またふらっと食べに来よう。
さながら小説のワンシーンのようである。
その食堂の扉を開くことで、普通の日常を、少し彩りのあるものにしてくれる、そんなイメージも抱く。
料理人の相原さんにどんなメニューを提供するのか話を聞いた。
「テルノさんが周りの人に聞いたという、どんなメニューが食べたいかのアンケートがあって。それを元に、世界各国の料理を、これまでの料理人経験と自分の舌を頼りに作り上げています」
そもそも、相原さん自身もこのプロジェクトを機に召喚されたうちの一人である。
声がかかったときは、「自分でよいのだろうか?」と正直途惑ったという。
▲RPGworksが配信するyoutubeチャンネル「常っテルノ」より 真ん中が相原さん
これまで、31年の料理人経験を持つが、その中でも今回のプロジェクトはかなりクリエイティブなもの。
世界食堂というコンセプトとその食堂の持つある種のコミュニティ形成的なニュアンスをもとに、イメージを手繰り寄せていく。先行して情報を開示しているクラウドファンディングページを読むと、「世界食堂」じたいが、”100%出来上がっているもの”というイメージではなく、テルノさんを中心にいままさに作り上げている過程であるという雰囲気が伝わってくるのである。
幸いしたのは、相原さんの経歴だ。
これまで、イタリアンやフレンチといったレストラン、新橋の立ち飲み、保養所の料理人兼管理人、スーパー銭湯の厨房……と幅広い飲食ジャンルを経験、さらには新店舗の立ち上げに携わったことも8件を数える。
その経験をもとに「世界食堂」でもメニューの企画から試作、そして調理までを担う。
では、実際にはどんな料理が食べられるのか?
各国の料理を取り扱うため、相原さん自身も商品として提供するのは初めてのメニューも多いなか、おすすめを聞いてみた。
▲youtubeチャンネル「常っテルノ」より
ひとつはハンブルグステーキ。つまりハンバーグだ。
「牛100%、シンプルな味付けで、ソースには私がキッチンカーでもお出ししていたハッシュドビーフを。牛肉一辺倒な一皿にしました」
なんと、レシピは相原さんがいろんな店でこれまで作ってきた数十種類のレシピを参考に編み出したものになっている。
もうひとつ、スイーツのおすすめはチーズケーキ。
こちらも、相原さんが色々なお店で焼いてきた中で「濃厚でありながらくどくない、あっさり」した食感にたどり着いたチーズケーキだという。クリームチーズの含有量は多め、低温でじっくり焼いて最後に高温で焼き付ける一品だ。
お店に伺った際には、まずはこのハンブルグステーキとチーズケーキを味わってみようかな、と思った筆者である。
2年前、西所沢のレストランが所沢との初接点
そもそも相原さんがこのプロジェクトに携わるきっかけになったのは2019年に西所沢駅前にオープンしたレストラン「sumikko1031」の料理人として所沢にやって来たことにある。
「sumikko1031」が人手を探している時、相原さんはちょうど前職を辞めたタイミングだった。相原さんは友人づてで、「sumikko1031」が人手を探していることを知り、ふらりと見学に。「sumikko1031」のオーナー・サイトウさんに「とにかく何か作ってみて」と言われ厨房の中にあるものを使って料理を作る。
結果は即、採用。
この時から、相原さんの所沢での関わりが始まる。
「sumikko1031」は西所沢とは思えない(?!)オシャレな内装、そしてお料理がメニューに並ぶお店だった。ゆったりとした空間で、昼はカフェのように使えて、夜は大人がお酒とお料理を楽しめるような場にもなった。
▲「sumikko1031」では主にイタリアンのメニューを提供していた
しかし、開店から数ヶ月でコロナ禍に見舞われる。
経営者であるサイトウさんの判断で「sumikko1031」は閉店に、料理人相原さんはできることを模索した。
やがて、相原さんが始めたのがキッチンカーでの営業。
「卵トロトロのオムハッシュドビーフ」を看板メニューに自身が住む川口、西所沢ではSAVE AREA、都内は豊島区などで出店を重ねてきた。
▲SAVE AREAにて、相原さんのキッチンカー
▲看板メニューの「卵トロトロのオムハッシュドビーフ」
少しずつ知ってもらい、ファンも付いてきたかなという頃、「sumikko1031」のサイトウさんから舞い込んできたのが「世界食堂」の料理人のオファーだった。
「世界食堂」のグランドオープンは2022年1月5日!
相原さんは、サイトウさんからの申し出に迷いつつ、テルノさん達の「所沢という地域を良くしたい」という思いに共感する部分もあると考え、料理人としての役割を引き受けることにした。
しかし「世界食堂」のプロジェクトの規模は思いのほか大きく、しかもかなりクリエイティブ。前述したように「本当に自分でよいのだろうか?」と途惑ったという。
さらに、「”世界”食堂という名前にも正直困惑した」と話すが、会う人会う人に「楽しみにしています」と声を掛けられ、それはそれで大いなるプレッシャーを感じる日々を送った。そんな中で「中途半端なことはできないという思いに至った」と意気込みも伝えてくれた。
クラウドファンディングページに良い言葉があった。
「料理人自身がチャレンジングでワクワクする料理を提供するお店」
なんて面白そうなのだろう!
そして12月27日、「世界食堂」はプレオープンを迎えた。
グランドオープンは年が明けて2022年1月5日(水)となっている。
この、令和に始まる新時代的な場所を、これを読んでいるあなたとも共有できたら!
▶もっと「世界食堂」について知りたい!という方はクラウドファンディングページもご覧ください!
https://camp-fire.jp/projects/view/504734
■店舗詳細
住所:〒359-1124 埼玉県所沢市東住吉7−9 ティーイングビル 201
営業時間:11:30~24:00