【レポート】「西武所沢S.C.×100万人のクラシックライブ」和やかな雰囲気で本格的なクラシックを楽しめました


2023年10月28日(土)西武所沢S.C.にてチェロとピアノのミニライブが開催されました。前回の開催は1月でした。間近で演奏を聴けた感動が忘れられず今回も楽しんでまいりました。


▲西武所沢S.C.×100万人のクラシックライブ

所沢駅でのストリートピアノ、道中では生演奏を聴きながらミニライブに向かいました

ミニライブ当日、所沢駅に着くと設置されているストリートピアノが演奏されていました。ワルツ所沢に向かう道中でも賑やかな演奏が…。「ワルツ所沢・西武所沢」は1986年4月25日開業。「愛称のワルツ」は。武蔵野の森と狭山丘陵、狭山湖などの自然に恵まれた所沢が、ウィーンの様な、音楽があふれる街になって欲しいという期待が込められています。生演奏をこんなに聴けるなんて、素敵です♪

100万人のクラシックライブとは?

年間100万人の方と感動を共有することを目的に、全国各地で集まって音楽を間近に聴き感動を共にする活動。
「間近に触れる生き生きとした音にはコンサートホールでは伝わりきらない躍動感と音の振動を肌で感じることができる」ミニライブ。

前回より更に近い位置で演奏を楽しむことができそうです。

西武所沢S.C.×100万人のクラシックライブ
チェロとピアノのミニライブ

2023年10月28日(土)
【1回目】午後1時~午後1時30分
【2回目】午後3時~午後3時30分

プログラム

1公演
エルガー:愛の挨拶
リスト:愛の夢3番
小さい秋見つけた
里の秋
ショパン:仔犬のワルツ
ベートーヴェン:チェロソナタ2番2楽章

2公演
カサド:愛の言葉
ドヴォルザーク:ユーモレスク
小さい秋見つけた
里の秋
ポッパー:ハンガリー狂詩曲

本格的なクラシックを和やかな雰囲気で楽しむことができました


▲向かって左:加藤菜生さん、右:山路昌平さん
チェロは下から響きの振動が伝わるそうです。「音域が広く様々な音色が楽しめるんですよ。」という言葉に演奏が始まるのが待ちきれなくなりました。

膝を突き合わせるような距離でチェロの音を聴くのは初めての体験です。

『ユーモレスク』を作曲したドヴォルザークは鉄道がとても好きだったそうです。そう聞くと『ユーモレスク』の曲は蒸気機関車がゆっくり走りだしていくようで、しばしゆったり汽車の旅気分を楽しみました。

季節にピッタリの日本の唱歌『里の秋』が、出征中の父親の無事を祈る歌だという説明がありました。(歌詞の3番で、父親は無事復員します。)
のどかな秋の歌のイメージだったのですが、想いの込められた歌だったのですね。

チェロとピアノの演奏が心に染みわたっていくようでした。

『ハンガリー狂詩曲』は超絶技巧がちりばめられた曲。手の動きと音の響きの関連を確かめられるのは貴重な経験でした。

100万人のクラシックライブでは演奏者によるトークもあります。
今回印象に残ったのは楽譜についてのお話です。
今回のコンサートではチェロの加藤さんは紙の楽譜、ピアノの山路さんはタブレット端末で楽譜を見ていました。

ピアノで使用する楽譜は左右の手のパートとチェロの楽譜の3段になっていて、ページ数はチェロの楽譜の3倍でした。

ネット環境によってはトラブルが起きる可能性もあるなど、日常生活ではなかなか知ることのないお話も聞かせていただけました。

また、チェロの大きさについてのお話もありました。現在加藤さんが演奏されているのは120㎝ほどの大きさ。この大きさになるまで5段階ほどの大きさがあり、子どものころはバイオリンぐらいの大きさのチェロを演奏していたそうです。

アンコール曲はチェロ曲の代名詞ともいえる、サンサーンスの『白鳥』でした。

この曲はバレエ作品『瀕死の白鳥』で使われています。湖に浮かぶ一羽の傷ついた白鳥が、生きようとして必死にもがき、やがて息絶えるまでを描かれている作品で使われている、美しくも物悲しいメロディー。

短い時間にいろいろな世界を味わうことができました。

全国各地で開催されている「100万人のクラシックライブ」。皆さまもお出かけされてみてはいかがでしょうか?

今後の開催など詳細は公式HPでご確認下さい。
100万人のクラシックライブ 公式サイト:https://1m-cl.com/

イベント概要※開催いたしました

西武所沢S.C.×100万人のクラシックライブ

会期:10月28日(土) 1回目:午後1時から、2回目:午後3時から ※各回約30分

会場:西武所沢S.C. 8階=イベントスペース

参加費:無料

[演奏家]
加藤 菜生(かとう なお)…チェロ
東京藝術大学音楽学部を卒業し、同大学院音楽研究科修士課程修了。「佐渡裕とスーパーキッズオーケストラ」に第1期生として入団。第11回KOBE国際学生音楽コンクール弦楽器部門優秀賞。2007年びわ湖シンフォニーホールにて京都市交響楽団と共演。第20回 日本クラシック音楽コンクール弦楽器部門全国大会第2位。第6回横浜国際音楽コンクール入賞。第4回コンコルソ・ムジカアルテ金賞。2013年フランスへ留学。2014年パリ地方音楽院いて研鑽を積む。2015年コンセール・ヴィヴァン新人オーディション優秀賞受賞。

山路 昌平(やまじ しょうへい)…ピアノ
東京都立芸術高校ピアノ科を経て洗足学園音楽大学ピアノコース卒業。日本ピアノ教育連盟主催 第22、23回ピアノオーディション奨励賞。社団法人日本ピアノ調律師協会第11回新人演奏会にて東京文化会館小ホールで演奏。クラシックyoutubeチャンネル「さんチャンネル」2020年開設。

https://www.youtube.com/channel/UCoXjgbI1DbI1TXfo08UgLtg


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●【西武所沢S.C.×100万人のクラシックライブ】全国各地で開催されている音楽を間近に聴き感動を共有するイベントが開催されました
https://tokorozawanavi.com/pr-seibutokorozawa-sc20230119/


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