【内覧会リポート】ダリにもわからない世界!? 奇才ダリの作品を、ピンク・フロイドの楽曲とともに楽しむ


毎回反響のある「体感型デジタルアート劇場」第3弾!ダリワールドにどっぷり浸ろう



Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®

芸術家サルバドール・ダリ。「昔、美術の教科書で見た」「あの溶けた時計の人?」芸術に詳しくなくとも、だいたい皆、名前を聞いたことがあるであろう、スペインの芸術家です。今回、角川武蔵野ミュージアムで、第3弾となる体感型デジタルアート劇場「サルバドール・ダリ ― エンドレス・エニグマ 永遠の謎 ―」が開幕するにあたり、報道陣に向けた内覧会が開催されました。「体感型デジタルアート劇場」は、第1弾「浮世絵劇場 from Paris」(2021年)、第2弾「ファン・ゴッホ―僕には世界がこう見えるー」(2022年)と、どちらも反響のある展示だっただけに今回も高まる期待感!それでは、その中身をご紹介します。

ダリっぽい作品から、そうでないものまで!全世界で200万人が魅了された展示が鑑賞できる

今回の展示の主役、スペイン生まれの芸術家サルバドール・ダリ。溶けた柔らかい時計がモチーフの絵「記憶の固執」は彼の代表作で、自身はそのギョロっとした目つきと、ピンっと跳ね上がったユニークな口ひげが特徴のシュルレアリスムの代表的な画家です。早速会場へ向かうと出入口前には、ダリの有名な絵画や自身の写真を背景に、いくつもの卵のオブジェが…。実は、「卵」は、ダリの絵画において重要な要素として表現されていて、「純粋さ」や「完璧」の象徴であったと言われています。ここは、フォトスポットエリアにもなっているので鑑賞前でも後でもぜひゆっくり楽しめそう。ぜひ、卵の中に入って、ダリになりきりっ!アートの中に飛び込むような楽しさもあるのでオススメです。


©角川武蔵野ミュージアム

ピンク・フロイドファンも必見!意外な組み合わせで世界観がぐっと深まる

中へ入りメインとなるデジタルアート劇場の会場には、高い天井に大きなスクリーン、そして丸い鏡の柱も…。「体感型デジタルアート劇場」の良いところは、事前の知識などなくとも、ライブ感覚で自由なスタイルでアートを楽しめるところ。会場の端には、ひな壇があり、座って鑑賞もOK!高い位置から見ることでまた違った世界観も楽しめます。歩き回って観るも良し。いくつかソファクッションもあるので、気になる場所に置いて自由な体勢で鑑賞することもできます。

さて、暗闇の冒頭シーンから、イギリスの伝説的バンド ピンク・フロイドの楽曲に合わせて、ダリの作品が360度目の前に広がります。もともと幻想的なピンク・フロイドの楽曲と、独特な世界観を持つダリの絵が合わさって、なんとも言えない感覚に陥ります。そう、今回の体感型デジタルアート劇場は全編楽曲がピンク・フロイド。これは、実際に会場で体感しないとわからない、アートのような、ライブのような、入り込んでしまった不思議空間…。



Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®

ダリの作品は、はっきりとした色合いで独特な世界観の絵画をイメージしますが、中には、ダリらしくない!? 風景画や人物画もたくさん登場します。独創性や斬新さが目立ちがちなダリの作品ですが、実は、独創的なモチーフを古典的な画法で描きあげる芸術家なのだそうですよ。



Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®



Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®



Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®

360度ぐるりと囲んだスクリーン以外に、床にも大胆が絵が投影されるので、それもぜひ楽しんで観てみて。ソファクッションで楽しんだ後は、高い位置からの鑑賞も面白いかもしれません。



Creative Direction: Gianfranco Iannuzzi
Created by : Gianfranco Iannuzzi – Renato Gatto – Massimiliano Siccardi
KCM Editing: Rino Tagliafierro
Production: Culturespaces Digital®

今回の展示のクリエイティブディレクターであるジャンフランコ・イアヌッツィ氏によると、楽曲にピンク・フロイドを選んだ理由として、その「共通性」があげられると言います。絵画のみならず、版画、彫刻、オブジェなどアートの域を拡張したサルバドール・ダリと、常に前衛的であり実験的なサウンドを取り入れたピンク・フロイド。意外な組み合わせのようで、会場での一体感は、まさにクール!の一言。夢の中のような、夢から醒める途中のような、なんともいえない幻想的な35分間になっています。

ダリ好きな人はもちろん、ピンク・フロイドファンにもおすすめしたい、この展示。

メインとなる会場のほかにも、ダリの自伝から抜粋した言葉が散りばめられた空間や、ダリの生涯を改めて知ることのできるコーナーもあります。

©角川武蔵野ミュージアム


©角川武蔵野ミュージアム

ダリのひげをつけて記念撮影しちゃおう!


©角川武蔵野ミュージアム

この体感型ダリ展は、自由に触れるアート、そして、多くの人にとってのアートの入り口となるようなコンテンツがいっぱい。会期は、2024年5月31日まで、ぜひ気軽に映像と音を楽しんでみては。奇才サルバドール・ダリの人間的な内面も、垣間見れるかもしれません。

グッズもかわいいので、忘れずにチェックを!

■展示詳細

展覧会タイトル:サルバドール・ダリ ― エンドレス・エニグマ 永遠の謎 ―
英語タイトル:Salvador Dali – Endless Enigma
会場:角川武蔵野ミュージアム1階 グランドギャラリー
会期:2023年12月20日(水)~2024年5月31日(金)
開館時間:日~木 10:00~18:00/金・土 10:00~21:00 ※最終入館は閉館の30分前
休館日:第1・3・5火曜日
主催:角川武蔵野ミュージアム(公益財団法人 角川文化振興財団)

チケット価格(税込):
●オンライン購入(https://tix.kadcul.com/)、当日窓口購入
一般(大学生以上):2,500円/中高生:2,000円/小学生:1,300円/未就学児:無料

*休館日、開館時間は変更となる場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
*年末年始は休まず営業いたします。また、営業時間が通常と異なる日があります。詳細は公式サイトでご確認ください。
*2024年1月15日(月)~19日(金)は臨時休館となります。
*展示内容が変更、または中止になる場合がございます。予めご了承ください。


この記事を書いた人

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所沢なび編集部

2010年8月に所沢プロペ商店街に立地します商業施設「所沢サンプラザ」のメンバーにて設立しました。2011年3月の東日本大震災を機に、正確な情報発信の大切さを改めて実感し、本格的に活動を開始しました。

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