溶岩窯で焼くパン・大切な人に贈るオーダークッキー 週に3日会える パンとお菓子「みかんの木」



 
狭山丘陵の西部に位置する緑豊かな住宅街、椿峰ニュータウン。その一角にそっと店をかまえる「みかんの木」。
ある時Instagramにあがっていた「アイシングクッキー」に目が止まり、パン屋?ケーキ屋?どんなお店なのだろうと、興味をそそられ足を運ぶことにしました。
 
そこで出会えたのは、毎日の食卓に登場させたいパンと、特別な日に華を添えてくれるケーキやクッキー。家族で営む小さなお店、本当は教えたくない「みかんの木」を紹介します!
 

 

家族で営む小さなお店「みかんの木」とは

オーナーの神吉かずみさんが2006年4月、パン屋としてこのお店をオープンしました。その後、娘の美佳さんが、クッキーやケーキといったお菓子を担当することで「パンとお菓子」店名につき、さらに4年前に定年退職を迎えたかずみさんのご主人、誠一さんが加わり、主に食パンを担当しています。
 
営業日は、金、土、日曜の週に3日。生活とのバランスを考えると、この週3日という営業スタイルが「ちょうどよい」そうです。
通常、惣菜パンと菓子パン合わせて二十種類ほどがショーケースに並べられています。
 

あれもこれも欲しくなります。今日はどれにしようかな
 
ここで、私が購入したパンの一部を紹介します。(別の日に購入したものもあります)
 
バターの香りがたまらないクロワッサンとチョコのデニッシュ。
 

 
北海道十勝産の小豆を2日間かけてつくるつぶあんが、はじっこまでぎっちり詰まっているあんぱん。
 

 
長芋とベーコン。シャキッとした歯ごたえと長芋と、塩味とうまみを引き出すベーコンが良い相性。
 

 
今年の干支にちなんでうさぎの形をしたクリームパン(こちらは1月限定で現在は通常のグローブ型です)
 

 
黄金色をした自家製カスタードクリーム。ぽったりとした硬さも相まって、テンションが上がります。
 

 
黄金色の秘密は所沢の地卵「ハッピー卵」です。ハッピー卵はより安全により美味しくをテーマに、天然の飼料でビタミンEを強化した高級卵。ほかの卵では、このような仕上がりにはならないそうです。
 
写真にはありませんが、看板メニューの角食パンは昼には売り切れてしまうこともあり、人気の高さがうかがえます。飽きずに毎日でも食べたくなるそんなパンたちです。
 

大切にしているのは「季節感」と「安心感」

「一年中、いつでもなんでも手に入る時代ではありますが、その季節ならではの食材を使うようにしています」とかずみさん。
暑い時期には夏野菜を、寒い季節には根菜類を使ったパンが登場します。
 
また「できるだけ自然界にあるもの」を使うことにもこだわっています。機能性があっても添加物入りは避け、余計なものは取り入れないようにしています。
 
世の中には、奇抜な色で目を引くアイシングクッキーも多くありますが、ここではいちごパウダーやココアなどを使って、よりナチュラルな色合いに仕上げられています。
 
「自分の子どもに食べさせたい安心・安全なものを」
そのシンプルな考え方に尽きるのですね。
 
もう一つ、みかんの木のこだわりであり、美味しさの秘密は「溶岩窯」です。
 
「溶岩窯」と呼ばれる業務用のオーブンは、岩石から多く発生する遠赤外線の効果によって、外はバリッと、中は水分が保たれしっとりと焼き上がるのが特徴です。
 
お店を出す際にこだわったオーブン。ケーキやシューの膨らみもぐっと勢いが出るそうです。
 
ただ、この溶岩窯、扱うには窯の特性やクセを理解して、温度の上げ下げ、空気の入れ方、取り出すタイミングなど、職人の見極めが必要だとか。”手がかかる”窯だからこそ、愛着が湧くのかもしれません。
 
お話を伺った職人のお二人、溶岩窯の前で。
 

お菓子担当の美佳さん 右:オーナーのかずみさん
 

感動必至、唯一無二のオーダーもの

「おめでとう」や「ありがとう」を形にするオーダーメイドのアイシングクッキーやケーキ。SNSを通じてこの一年、問い合わせや県外からのお客様がぐっと増えたそうです。
かくいう私も、Instagramにあがったアイシングクッキーに一目ぼれした一人。
お世話になった先輩の記念すべき60歳の誕生日に、お祝いクッキーをオーダーすることにしました。
 
用途(還暦祝い)を伝え、数字の60、メッセージプレート、デザインは趣味の「バレエ」をモチーフにしてほしいとお願いをしました。(納期は約10日)
 
イメージを伝えてお願いするとこんな風にデザインを上げてきてくれます。
猫が好きだったことを伝えると、プレートに猫のシルエットが入りました。
 

 
衣装、シューズ、ティアラとプレート、どれもがイメージどおり。淡くてやさしい色合いと、可愛い中に品があるデザインが気に入りました。
 
じゃじゃーん!こちらができあがった、オンリーワンのクッキーです。
 

 
後日、これを手にした彼女が目を輝かせて感動したことは言うまでもありません。
「食べるのがもったいない」と言いながらも、お腹の中に消えてしまったはずですが、記憶に残るプレゼントができたと思います。
 
大切な人へ、特別な日に贈るオーダー品。受け取る人の喜ぶ顔も想像しながら心を込めて作られています。
アイシングクッキーを乗せたお祝いケーキもときどきInstagramにあがっていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
 
誰かに教えたいような、内緒にしておきたいような、ほっこりするお店「みかんの木」を紹介しました。
 

 
店舗情報
店名:パンとお菓子 みかんの木
所在地:359-1146 埼玉県所沢市小手指南6丁目10−9
交通手段:西武池袋線小手指駅より西武バス「椿峰ニュータウン行」
『椿峰ニュータウン入口』バス停下車30秒
電話: 04-2949-3303
営業日:【金・土】10時~16時、【日】8時~16時

Instagram:https://www.instagram.com/mikan.no.ki.pan/
Facebook:https://www.facebook.com/mikan.no.ki.2019/


この記事を書いた人

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かすみ Kasumi

往復3時間の通勤スタイルからほぼリモートワークにシフトし、生活圏所沢の魅力を再発掘中。 仕事も子育ても地域とのかかわりも楽しみながら、ワクワクする情報を発信します。 パン、あんこ、コーヒーが好き。SDGsの推進やサステナブルな暮らしにも関心が高い。

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