所沢の方言!?


皆さんこんにちは、“ぶん”です。

 

今日は所沢の方言を紹介します。
方言にはその土地の長い歴史やその土地のありさまなど、それぞれの長い祖先が育んできたその土地の香りというものがあります。
その昔、野老澤の言葉も、会話の中で使われていたことでしょうね。

 

【しぇー】
所沢では、言葉の後に「しぇー」が下につくと丁寧語。
あがらっしぇー(お上がり下さい)

 

【へだら】
「へだら・こくな」というと、馬鹿げたこと、くだらないことを言うなよの意。
昔、ドリフターズのコントで加藤茶が「何を、へだら言ってんですか」と言ってました。
アドリブだったのか、いかりや長介も「へだらって何?」と返してました。
「へだら」は多摩地域の方言で「くだらないこと」を意味する言葉のようですね。

 

【しばや】
所沢銀座通りの寿町をちょっと入った辺りに、大正時代歌舞伎座があった。
旅回りの役者が芝居、奇術、踊りなどを見せた。芝居、芝居小屋ともに「しばや」と呼んだ。

 

【そらっぷく】
あらぬ方を見る。あるいは知らん顔をする様子を「そらっぷく」と言う。
「知っているくせに“そらっぷく”きやがって」など。古語の空嘯く(そらうそぶく)」から。意味:まったくの嘘。

 

【でき】
「いい服、着てるなあ、なぁにデキだ。」
既製品のことを「でき」と言った。

 

【番外編 もん】
昭和の初め頃までは、靴や足袋など足裏の寸法を何文(なんもん)と数えた。所沢だけではなく全国どこでも。
訳は江戸の庶民のお金・銭(ぜに)にあって、銭は丸くて中央に穴があいている。
鳥の目のようなので「お鳥目」とも、足があがるように世間を巡り歩くことから「おあし」とも言った。
代表格が「寛永通宝」で1文。
その「寛永通宝」(直径25mm)を並べて9枚の寸法の足だと9文(22.5㎝)の足袋。10文は25㎝。
70歳以上のお年寄りがいたら「足、何文だった?」と聞くと、答えがくれる。たぶんね?

 

【おらげえ】
俺の家のこと。「たまにゃおらげぇ寄ってくらっしょ」(たまには家へ来てください)

 

【あじ】
味ではなくて、納豆など粘り気のある糸のこと。

 

【ひんむく】
寝ている布団を引きはがす。力づくで曲げることをひんまげる。一気に飲むことをひんのむ。
「ひん」は引くの音便で語意を強める接続語。

 

【つぐなって】
何事もせず、ぼんやりしているさま。

 

【のて】
「あの野郎はのてだから」というと、乱暴で無手っ法だからの意。
江戸時代の雑税を野手と呼んだが、野には荒削り、正式ではない、の意がある。

 

 

文化庁のホームページに!
消滅の危機にある方言・言語
我が国における言語・方言のうち、消滅の危機にあるものについて、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が平成21年2月に発表した。
【極めて深刻】: アイヌ語
【重大な危機】: 八重山語(八重山方言),与那国語(与那国方言)
【危険】: 八丈語(八丈方言),奄美語(奄美方言),国頭語(国頭方言),沖縄語(沖縄方言),宮古語(宮古方言)

 

「所沢なび」をお手伝いするようになり、図書館の「所沢史や民族」などの棚を利用する機会が多くなった。
その中で「ところざわ方言録」を見つけ、記事にしたいので使用許可を得るために発行先に問い合わせたところ、「著者」に聞いてみますとのことだった。
それから数日後、著者の方より郵便物が届き、手紙の中に
「メールを拝見しました。“ところざわ方言緑”を贈ります。どうぞ活用ください」とつづってあった。
本当に有難く感謝し、すぐに礼状を出した。

改めてこの場をお借りして、御礼申し上げます。

 


この記事を書いた人

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ぶん Bun

2016年10月“所沢なび”ボランティアライターとして生まれたボクの名前は「ぶん」! 仕事は、所沢を中心に身近にある自然やおいしいもの、楽しいものを見つけみんなに知ってもらうこと。 魅力いっぱいの「所沢なび」これからもよろしくね。

頂いた応援メッセージ

筆者のぶんです。 祖母様の方言懐かしく感じられたことでしょうね。 私所沢に住み30年になりますが、ほとんど方言は聞かないようですね。
2020-09-24 07:22:24
祖母からよく”せど”で遊んでいると”かせいでやべ”と呼ばれた覚えがあります。
2020-09-19 16:32:43
筆者のぶんです。  川越市在住の元入間市民 様 コメントありがとうございました。 「ものおい」という表現初めて知りました。 「ところざわ方言録」で調べてみましたが、「ものおい」という言葉は掲載されていませんね。 また、ネットで調べてみましたが、分かりませんでした。 私は九州育ちで、所沢に住んで長くなりますが、地元の方と話す機会がないせいか、あまり所沢の方言は聞いたことありませんね。だた、以前取材に行った先に、所沢の方言をいくつか教えていただいたことがありましたね。
2020-08-11 16:28:02
こんにちは。記事、とても興味深く拝見いたしました。祖母との会話を思い出します。 私は入間市出身なのですが、今日所沢市出身の友人と話していて「ものおい」という表現を使う!という話題になりました。 「この天ぷら、ちょっとものおいなー。」 「この天ぷら、ちょっと胃もたれする(しそう)だなー。」というような使い方です。 私たちは通じ合うのですが、これも地元の方言でしょうか。色々調べてみたものの、なかなか突き止められずにいます。 もしお分かりになりましたら教えていただけると嬉しいです。 どうぞよろしくお願いいたします。     44歳 川越市在住の元入間市民
2020-08-07 18:35:47
50ん才の私ですが、ほとんどわかります。 どっぷり所沢人です。 「おっぺす」という言葉も良く使いますが、やっぱり他県の人にはわかりませんでした。 標準語のつもりでも方言なんですね〜〜。
2019-09-10 19:46:07
生まれてから64年ずっと所沢に住んでいます。〈所沢の方言〉みんな分かりますよ。最近、私が住んでる小手指の〈方言かるた〉ができたことを知り、まちづくりセンターで買ってきました。小さい頃に、近所のおじさんやおばさんが使っていた言葉を思い出しました。後世に残したい文化ですね。因みに、3月2日に、北野天神の本殿でこのかるたを使った〈かるた大会〉があります。 ぶんさんも、興味がありましたら、 行ってみるといいですよ!
2019-02-21 19:57:58
この本には「非販売」と書かれてあります。 「所沢図書館」で借りることができます。
2017-08-10 16:28:10
こちらで紹介されている本は、どこで入手できますか?
2017-08-09 20:59:16

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