青葉の季節、あお馬さんがやってきた〜第36回アミーゴ楽笑寄席 柳家 あお馬〜


2021年5月19日(水)入間市文化創造アトリエ・アミーゴで、恒例の落語会が開催されました。

折しも寄席支援のためのクラウドファンディングが始まったニュースを聞いたばかり。コロナ禍で落語界もどんなに大変なのかと、胸がざわざわしている状態で会場に向かいました。


いつだったかこんなことを言われた落語家さんがいらっしゃいました。「ここは本当にいいところですよ。東京からこの寄席までたどり着くのに、所沢駅でほぼ人が降りちゃって、(最寄りの)仏子駅に着く頃にはもう電車の中は空っぽなんですから。…本当にいいところですね。」

「人が少ない田舎」みたいなことで笑いあったことが懐かしいです。
この日仏子駅に着いた時、私が乗っていた車両にいたのは4人だけ。コロナ禍が続く今、人が少ないと安心感があります。


▲緑に包まれたレトロ建築。季節にあった飾り付けも楽しみの一つ。

雨が降り始め、緑がますます輝いて、胸のざわざわもどこかに飛んでいってしまいました。

しばし現実のことは忘れて、落語の世界に浸りましょう。
 

第36回アミーゴ楽笑寄席 柳家 あお馬

演目
一、子ほめ 美馬
一、不動坊 あお馬
一、三方一両損 あお馬

 

柳家 あお馬(やなぎや あおば)

芸歴
2014(平成26)年6月 柳家小せんに入門
2015(平成27)年5月 前座となる 前座名「あお馬」
2019(平成31)年2月 二ツ目昇進
出囃子
江戸独楽

鈴々舎 美馬(れいれいしゃ みーま)

芸歴
2018(平成30)年2月 鈴々舎 馬風に入門
2019(令和元)年7月 前座となる 前座名「美馬」

(2021年5月現在)

 

「二ツ目」になっていたあお馬さんが帰ってきました


▲柳家 あお馬さん

あお馬さんが前回来られたのは5年前、2016(平成28)年4月23日でした。


▲落語家は、「前座」→「二ツ目」→「真打」と昇進していく世界
「二ツ目」は大体10年くらいの期間なのだそうです。

アミーゴでは、二ツ目を中心の寄席が開催されていますが、コロナ禍で中止が続き、3度目のオファーでやっと実現。「二ツ目」になって3年目のあお馬さんがどんな風になっているのか期待に胸が膨らんでの開催でした。

アミーゴの水村館長は、お客さんがマスクをしていて反応がわかりづらくやりにくいのではないか、と心配されていましたが、「こんな時期(コロナ禍)で足を運んでくださるだけでありがたい。」と笑顔のあお馬さんでした。

コロナ禍の今、落語会の開催って、本当に貴重です。
 

「ビーバー」じゃありません「みーま」さんですよ


▲鈴々舎 美馬さん

小柄な美馬さん、前座の仕事の一つである、出演者名を書いた紙製の札のめくりには台が必要ですし、同じく前座の仕事の一つである師匠の着付け(新型コロナウィルス感染拡大で今はしていないそうです)も師匠が膝を曲げて高さを合わせてくれていたような状況だったのだとか。

元々は男性仕様の高さだったりしたものも、落語界にも女性が増えて来て環境が整い、今は困ることがなくなっているようです。

美馬さんが打ったのは「子ほめ」でした。

子ほめ

御隠居の「灘の酒」を「ただの酒」だと聞き間違え「ただならその酒を飲ませろ!」と言ってきた八五郎。御隠居に「口が悪いと損をする、損をしたくなかったら言葉遣いを直せ」とアドバイスされます。言葉遣いだけ直そうとするのでどうやってもうまくいかない…と言う古典落語。

落語を始めると威厳がある御隠居さんになったり、美馬さんよりはずいぶん大きそうな男の八五郎になったり。若いこととか小柄なことなどすっかり忘れて美馬さんの作る世界に引き込まれていきました。



▲『おっぺけペー節』の出囃子であお馬さんが登場しました

不動坊

長屋に住む利吉は真面目に働きコツコツと金を貯めていました。ある日大家さんから縁談が持ちかけられたのですが、その相手が元々惚れていた女性、お滝さん!利吉は嬉しくて舞い上がって妄想にふけってしまい、うっかり同じ長屋に住んでいる独身男たちの悪口を言ってしまいます。悪口を聞いて復讐を企てた3人組と利吉の対決やいかに⁉︎

登場人物達の「ポンコツ」ぶり炸裂(笑)。何やってるの、もう!と思いますが、みんな一生懸命なんですよね。なんて思っていたら突然訪れる美しい落ち。楽しかったですよ〜!


ここで仲入り。

毎回楽しみなのが職員の方の飾り付け。

▲次期園主中島毅さんが「全国手もみ茶振興会」が認定する「永世茶聖(えいせいちゃせい)」の称号を日本で初めて取得したことで話題の大西園のお茶が!


▲ちょっと外をお散歩しました。こいのぼりアートにも傘!


三方一両損

 3両のお金が入った財布を拾った左官の金太郎。すぐ持ち主が分かり、返しに行きますが江戸っ子で大工の吉五郎、受け取りません。そこで出てくるのが名高い大岡越前!見事に捌きますよ。

あお馬さんの声の良さ、前回からの成長ぶりに感動した水村館長、すばらしい、すばらしいと大絶賛。あお馬さんに言わせると「声がよく聞こえたのはこの建物のおかげ」。


▲確かに建物の効果もあるかもしれませんが…


▲あお馬さんの今後の活躍も見逃せません。

アミーゴでは前座で出演された方が二ツ目になった時は声をかけるようにしているので美馬さんも是非おいでてください、と出演依頼。

小柄な美馬さんがどんな大物になって帰ってくるのか楽しみですね!

2021年5月18日に始まっていた寄席支援クラウドファンディングはたった4日で第一目標を達成しました。暗いニュースが続く中、希望の光が見えました。


次回はどんな世界に連れて行かれるのか、とても楽しみなアミーゴ楽笑寄席です。
詳しい開催状況はHPなどでご確認ください。

入間市文化創造アトリエ・アミーゴ
【住所】埼玉県入間市仏子766−1
【電話】04−2931−3500
【ホームページ】https://i-amigo.net/index.html
faceboookはこちらをご覧ください。



記事の執筆者プロフィール

カケミヅ KakemiduPRO
高知で生まれ育って2018年に埼玉に引っ越してきました。所沢なびライターとしてふるさとの文化についてご紹介できるようになれればと思っています。趣味はiPadでイラストを描くことです。

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